清潔さを保つための様々な工夫がなされた便器のノズル。好みや使い方に合わせた多彩な洗浄機能も搭載されている。
素材や構造に汚れにくい工夫 洗浄モードも多彩
ノズルの数はメーカーや商品によって異なり、1本でおしりとビデを洗浄するタイプと、おしり洗浄とビデ洗浄が別々になった2本タイプがある。1本タイプでも、おしり用とビデ用の洗浄口を区別するなど、女性に配慮された構造となっている。使用しないときはノズルが隠れる構造で、尿ハネなどの汚れの付着も防げる。
素材には樹脂やステンレスが使われている。防汚加工が施されたり、段差やすき間をなくすなど、汚れがつきにくくなっている。
※使わないときはノズルを収納 写真提供/LIXIL ↓
ほとんどの機種で、使用前後に自動でノズルを洗浄する機能が搭載されている。使用後に汚れを落とすのはもちろん、使用前にノズルを濡らすことで、汚れの付着を防げる効果もある。さらに、ノズルを除菌するタイプもあり、汚れの原因となる菌を除去できる。
先端部分を着脱できるタイプもあり、取り外して丸水洗いが可能。
洗浄機能も充実している。おしり洗浄やビデ洗浄などの一般的な機能のほか、ノズルを前後に動かしながら洗うムーブ洗浄や、強弱やリズムを変化させたマッサージ洗浄なども多くの機種で搭載。水の強さや洗浄位置の調節も可能だ。
※いろいろな洗い方に合わせて洗浄モードが選べる 写真提供/TOTO ↓
【知っ得豆知識】温水洗浄便座の歴史
日本で最初に温水洗浄便座が発売されたのは1964年。医療用として海外で使われていた製品を伊奈製陶(現LIXIL)とTOTOが輸入販売したのが始まり。
その後、1967年に伊奈製陶が国産初の温水洗浄便座を発売。TOTOも1969年には国産の温水洗浄便座の生産を始めた。
TOTOが「ウォシュレット」の名称で新たな温水洗浄便座を発売したのが1980年。「おしりだって、洗ってほしい」のCMで一躍有名になった。
1990年代には新築住宅の多くで設置されるようになり、現在では一家に1台。各家庭に普及するまでに至っている。
【ノズルのポイント】
◆ノズルは1 本タイプと2 本タイプがある
◆素材は樹脂やステンレス
◆素材や形状に汚れにくい工夫
◆使用前後の自動洗浄で汚れを防止
◆除菌するタイプも登場
◆取り外して丸洗い・交換が可能なタイプも
◆様々な洗浄モードがあり、好みに合わせて使い分けられる
【各社のノズルを比較!】
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