風雨、紫外線から大切な愛車を守る
車の大きさや台数、敷地の形に合わせてサイズやタイプを選ぶ。また、気候条件に適した強度のカーポートを設置することも重要なポイントだ。
車の出入り、人が乗り降りしやすい広さ
風雪に耐える強度も必須条件
カーポートの広さを考えるとき、まずは車のサイズを確認し、奥行きは車の前後に60㎝以上、間口は車の左右に100〜150㎝の余裕をもたせるのが目安。高さは、車高だけでなく、ルーフキャリーを付けるケースなども把握した上で、必要高を割り出す。
車の出し入れのしやすさは、カーポートの広さに加え、道路との接し方や道幅などの条件にも左右されるので、それらも考慮する。
台数は、1台〜複数台用の「基本タイプ」と、「連結」して複数台を駐車できるものがある。保有台数だけでなく、将来を見通して決めたい。
屋根の支え方により、使い勝手やデザインに違いがある。片側支持タイプは省スペースで設置でき、柱が邪魔になりにくく、使い勝手がよい。両側支持タイプは、安定性があり、強度の高いものが多い。後方支持タイプは、乗り降りがしやすく、開放的な印象だ。最近は、シンプルでモダンなものが人気。デザイン性が高いものも増え、住宅に合わせて選ぶことができる。
なお、カーポートは気候の影響を受けやすいため、強度には気をつけたい。積雪が多い地域や風の影響を受けやすいところでは、十分な耐積雪・耐風圧の強度があるものを選ぶことが重要だ。
カーポートのメリット
風雨から車を守る
- 汚れ、さびつきを減らす
- ワックスが長持ちする
雨に濡れずに乗り降りできる
- 雨の日の荷物の積み卸しも楽
雪や霜から車を守る
- 出かける前の雪下ろしがいらない
紫外線をカットできる
- 紫外線による色あせや劣化を防ぐ
夏の暑さを防ぐ
- 夏場に車内が暑くなるのを抑える
【豆知識】乗り降りするスペースを確保 駐車スペースの基本寸法
カーポートの広さの目安は以下のとおり。これは、最低限必要な広さと考えておきたい。車の正確なサイズは、車検証で確認できる。ハイルーフタイプの車は、車高の確認も忘れずに行おう。また、車を買い換えたり、台数が増えることもある。将来の見通しについてもカーポートを選ぶ際に十分考慮したいところだ。
イラスト提供/ LIXIL
【知っておこう!】自然災害に耐えられる強いカーポートを
近年、豪雪や強風などの自然災害が増加傾向にあり、カーポートの設置にも十分注意が必要だ。製品によって、耐積雪や耐風圧の強度は異なる。設置する地域の気候条件に合った強度の製品を、正しく選択することが重要だ。また、積雪、強風対策として、「補強支柱」をプラスできるものもある。
時間が経ち圧縮された雪や一度溶けて凍った雪は、新雪に比べて重くなる。荷重オーバーになる前に雪下ろしをしてもらおう。
カーポートの種類いろいろ
「台数」
台数や敷地条件にあわせて様々なバリエーションから選べる
《1台》
▲基本タイプ
▲縦連結
《2台》
▲基本タイプ
▲連結(M 合掌)
▲連結(Y 合掌)
▲縦連結
《3台》
▲基本タイプ
▲連結(M + Y 合掌)
表の画像はフーゴ(LIXIL)
「屋根の支持方式」
《片側支持》
省スペースで設置できる
比較的、安価なものが多い
▲カムフィエース(三協アルミ)
バリエーション豊富なスタンダードタイプ。両側支持タイプのワイド(2台用)トリプル(3台用)もある。
《両側支持》
強風に耐えられる
積雪に強い
▲エフルージュ ワン100(YKK AP)
積雪100cmに耐える強さと意匠性をあわせ持つ。フラットですっきりしたデザイン。
《後方支持》
乗り降りや駐車がしやすい
デザイン性が高い
▲アーキフラン(LIXIL)
どんな住宅とも調和しやすいシンプルデザイン。2台用もあり、横連結ユニットを使うと3台用にも。
「性能」「特徴」
《風に強い》
ソルディーポート(LIXIL)
耐風圧強度は風速46m/秒に相当。光を通す素材の屋根で、明るさが届く。
《積雪に強い》
ジーポート Pro(YKK AP)
耐積雪性能は30~300㎝までの7段階から選ぶ。カラーの組み合わせは11パターン。
《暑さを遮る》
F Ⅱ(三協アルミ)
屋根と梁が一体構造でスマートな印象。遮熱効果の高い屋根が真夏の暑さを軽減する。
《美しいデザイン》
エアロシェード(三協アルミ)
曲線と直線が融合したデザイン。2台用、3台用のみ。後方支持で、車が出入りしやすい。
《車高のある車に対応》
ネスカ(LIXIL)
柱サイズは、従来品より高いH22に加え、H25、H28がある。奥行きも3パターンから選べる。
《雨雪の吹き込みを防ぐ》
ニューエクオーレZ(三協アルミ)
屋根のカーブが雨雪の吹き込みを防ぐ。強度を高めた3本柱なら、積雪50cmまで対応。
リフォマガ2023年10月号掲載
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