外壁塗装の提案時に最低現必要な基礎知識から現場調査のノウハウ、色選びからトラブル・クレーム防止のポイントまでをお伝えする。
今回は塗装の工程について紹介しよう。
天気仕事の塗装ゆるめの工期設定が鍵
塗装リフォームは最低でも1日1工程が必要だ。さらに外壁・屋根塗装は、塗装に適した標準施工条件が定められており、雨の日や気温が低い日に強行作業すると乾燥に時間がかかり、作業効率が落ちるだけでなく品質低下にも繋がる。また強風や塵埃が多いと塗装中や乾燥中の塗膜に付着し性能低下を引き起こしてしまう。高い品質を維持するには、天候に十分配慮して工程を進めていかなければならない。顧客へは雨の日には施工できないこと、工程がずれる可能性があることを事前に伝えよう。
塗装工程を理解しよう
写真提供/ぺんき屋美装(全点)
①足場の組立て
安全・効率的な作業に足場は必要不可欠。さらに塗料の飛沫や水の飛び散り防止のためネットを張り、窓サッシや玄関ドア等を養生。
②高圧洗浄
外壁や屋根に付着する汚れやカビ・苔などを綺麗に洗い流す。洗浄不足は剥がれなど施工不良の原因になるので、丁寧に洗浄する。
③下地の処理
外壁のヒビ割れやシーリング処理を行なう。また鉄部のサビ止め塗布や古い塗膜を取り除くケレンを行い下地調整する。
④下塗り
素材と塗料の密着をよくするための作業。接着剤の役割を持つ下塗り剤(シーラー)を塗布。本塗装の発色もよくする。
⑤中塗り
外壁・屋根の塗装は3回塗りが基本。下塗りと上塗りの中間層となり、塗り残しやムラを防止する。中塗り後はしっかりと乾燥する。
⑥本塗り
仕上がりを左右し、耐用年数を決定する大切な作業。中塗りと同じ塗料で行い、方角や劣化の症状によって、さらに重ね塗りする場合も。
⑦屋根の塗装
工程は外壁とほぼ同じだが、棟部分の鉄部へのサビ止めの塗布や下地調整をしっかりと行ない塗装しやすい状態にする。
⑧付帯部の塗装
雨樋や通気口、水切りや鼻隠しなどの付帯部を塗装。こちらも各々の素材に合わせて下地剤を使い分け重ね塗りしていく。
⑨完成
塗り残しや飛び散り、はみ出し等がないかをよく確認し、念入りに最終チェック。足場を外し清掃したら塗装リフォームの完成!
このプロセスも大切
仕上がりや高い耐久性・品質を維持するには、細かなプロセスをしっかり行なうことが大切。
足付け作業
塗料の吸着力向上のために、表面に細かな凹凸をつけ研磨する作業。目粗しとも呼ぶ。丁寧に行なうと精度の高い下地が作れる。また旧塗膜の除去やさび落としの作業をケレンという。
タスペーサー(縁切り)
スレート屋根の表面の溝は塗料で塞がれると雨水が浸入した際に水分が排出されず下地材の不朽や最悪雨漏りを招く。縁切りを行なうことで雨水の逃げ道を作る。下塗り後に挿入。
外壁・屋根塗装は、塗装に適した標準施工条件が定められているので塗装工程を理解した上で、天候に充分配慮した工程を組もう。
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