“人柄の良さで契約したのよ”で安心してはいけないこれまで、顧客への心理的アプローチについて営業プロセスごとに説明してきた。番外編では、プロセスに入れなかったものの、営業活動で役立つ3つの法則について解説する。
買い物体験を追体験させる
買い物をして成功した過去の体験を、顧客に追体験という形で語ってもらうと、「今回も失敗しない」「同じように進められる」というふうに考え、顧客の行為やモチベーションを加速することができる。過去の買い物はリフォームと同じような、“家族を巻き込んで決定した”買い物がよい。たとえば結婚式場や自家用車、学習塾など。どのように情報を集めて、どんなふうに悩み、どうやって決めていったのかを顧客自身が振り返ることで、購買への自信がつく。
「見積もりはいつでもいい」は“すぐに持ってこい”のこと
まず、本当にいつでもいいと思っている人は見積もりの依頼はしてこない。「見積もりは来週の月曜日までにください」と期日を指定してきた顧客はそのままでよいが、期日を指定していない顧客にはすぐに持っていくこと。日本人の優しさからつい、「いつでもいい」と言ってしまうのだが、実は人は買うことを意思決定した瞬間から、すぐにそのモノを手に入れたくなるものだ。
自分の長所を別案件でも再現できるようにする
たとえば、顧客から「あなたの人柄の良さで契約したのよ」と言われたとする。あなたは自分のパーソナリティーをほめられたと思い、それだけで満足していないだろうか。商談という短いやりとりで、顧客があなたの人格を見抜けると思ったら、それは間違い。「人柄のよさ」「信頼できる」といった評価を受けたら、「自分のどういう人柄が気に入られたのか」「どこを信頼してもらったのか」をかならず堀り下げること。そうしないと、次の営業機会で同じことを再現できない。
このような顧客への心理アプローチも活用して、今後の営業活動で役立てていこう。
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