管理アプリで大幅に業務が効率化し、現場監督の年間管理棟数が倍増!

ミス・トラブルが激減!スマート現場管理

現場で発生したミスやトラブルは、即クレームにつながりかねない。また、ミスやトラブルで工事がストップすると、工期が長くなる。すると粗利の低下も招いてしまう。スムーズな現場進行は非常に重要だ。各社の現場管理担当のスペシャリストに、アナログ、デジタル両面での運用術を取材し、効率的に賢く現場を管理する方法を探った。



管理アプリで大幅に業務が効率化し、現場監督の年間管理棟数が倍増!

住宅事業のメインは新築だが、リフォームでも大いに参考になる実績を挙げているのがヤマカ木材だ。管理アプリ「現場プラス」導入後、2019年に同じ現場監督数で倍の現場を難なくこなし、シェアが急拡大中。アプリの工程表の活用など、具体的な業務効率化術について聞いた。



場所を選ばず作業でき同じ人員・時間で管理棟数が急増

2019年度に新築の完工数が前年の倍になり、3人の現場監督の1人当たりの担当数が倍増。だが、帰社の必要のあった作業を、管理アプリを用いて隙間時間に現場や喫茶店などでできるようになり、大きな問題もなく乗り切れた。2020年度もシェア拡大は続いている。



クラウド上で作業が完結
帰社の必要がなくなった

シェア拡大路線に舵を切ることを決め、新築完工数は2018年度の52棟が、2019年度は105棟、2020年度は145棟と急拡大したヤマカ木材。さぞかし現場は大変だったかと思いきや、大きな混乱はなく同じ人員でこなせたという。それを可能にしたのが、2019年導入の管理アプリ「現場プラス」だ。

1棟当たりの現場に行かなければならない回数は変わらないので、現場監督1人が現場に行く回数は単純に倍になった。だが管理アプリなら、クラウド上で関係各所とのやり取りが完結するのでペーパーレスで、ファックスやメールも基本的に不要になる。帰社してパソコンやファックスでやる必要があった仕事を、出先の隙間時間で行えるため、以前と同じ業務時間内でこなせてしまったのだ。

「現場で言われたらその場で発注もできる。時間が経ってうっかり忘れてしまうこともなくなった」と現場監督の責任者である山田貴臣工務部部長はメリットについて語る。



リアルタイムの進捗が
わかる〝生きた〞工程表

さらに便利なのは、工程表上で現場にまつわる一連のコミュニケーションを取れてしまう点だ。発注→受注→納品予定日時の通知→納品→職人の現場入り→作業完了といった工程を全て工程表上でやり取りし、リアルタイムで管理。他の工事関係者も工程表を見れば、今何の作業のどんな段階なのかというのが瞬時にわかる。

「工程表さえしっかりつくれば、現場が流れていく。現場監督が間に入るということが激減しました」。

ヤマカ木材では、基幹システム「注文分譲クラウドDX」と福井コンピュータアーキテクト社の建築CAD「アーキトレンドZERO」も使用。いずれも現場プラスとリンクすることができ、基幹システムと現場情報や工程表、写真・図面を共有したり、CAD図面を直接現場プラスの図面フォルダにPDF形式で保存するなど、社内DXも推進している。



コミュニケーションを工程表上で取り、現場が進んでいく

工程表上に発注書が添付でき、そこにダイレクトに協力会社が搬入日時を記入。それを見て職人が現場入りし、作業完了後にチェックを入れる。すると次の工事担当者が動き出す。工程表にチェックリストを組み込めば、紙のチェックリストのように使え、モレも防げる。



別のクラウドも使い社内DXを進める

社内運用の効率化

現場プラスと同じくダイテックが運営する、基幹システム「注文分譲クラウドDX」も同時期に導入。承認印が必要な回覧もクラウド上で行えるので、回覧スピードが飛躍的に早まった。


資料を探す手間をなくす

担当部署や担当者、予算、商談状況のほか、着工や契約、上棟、地鎮祭の予定日・実施日など様々な条件で検索が可能なので、欲しいデータや探している資料を瞬時に絞れるようになった。



お話をうかがったのは…

ヤマカ木材(本社 岐阜県)執行役員 工務部部長 山田貴臣さん

大学卒業後、ゼネコン等の勤務を経て、兄が社長になるタイミングで、9年前に家業のヤマカ木材に入社。現場監督を3年、営業を3年経験し、現在現場監督の責任者を務める。シェア拡大に踏み切るタイミングの2019年に現場プラスを導入。



リフォマガ2021年9月号掲載



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