マンガで学ぶ!リフォーム営業たちの外装営業最前線
塗装専門店のみならず、ホームセンターやリフォーム店など各社が凌ぎを削る激戦区が外装リフォームだ。今回は、外装提案に強みを持つリフォーム営業たちのノウハウや手法を紹介。外装営業の最前線を探る。
建物内の〝シミ〞から雨漏り発見に
「現場調査では時間をかけて自分の目でじっくりと見る事を大切にしています」と話すのは遠州鉄道でリフォーム営業を努める秋山哲二さんだ。外装の現場調査では屋根や雨樋の付帯部、建物の足回りなど、時間をかけて建物自体を隅々までチェックする。
「建物の周囲を歩いてみると分かる事もあります。日中屋根が日にさらされていないか、周囲に公園があれば、風で飛んできた葉っぱが雨樋に詰まります。」
ある現場では、一括見積サイト経由で6社もの相見積もりを取られていた。元々は塗装の問い合わせだったが細かく調査をした所、建物内にシミを発見。話を聞くと、今は止まっているものの過去に雨漏りが3〜4回あった事が発覚した。
雨漏り修繕費用を加えると見積り金額は50〜60万円アップする。施主も想定外の金額に言葉を失っていた。そこで秋山さんは、屋根の胴縁と防水シートといった下地から補修し、外壁を部分的に張り替える修繕方法について、自作の工事提案書を用いて説明。「雨漏りしたらどうしよう」と不安を抱きながら生活するよりも、今しっかりお金をかけて工事をした方が、将来的にも安心して暮らせる事を伝え、見事契約に至った。
「医者が患者さんの症状を診察するように、私も建物の状態を正確に把握するように心掛けています。そのためにも、しっかりと時間をかけて自分の目でチェックする事を大切にしています」。
《ココで差がつく 1》施主以上に現場を把握
現場調査は短くても1時間はかけ、施主以上に現場の状況を把握する。施主には“ここまで調査してくれるんだ”と安心感を持ってもらえる。
「忙しいからといって写真撮影だけのおざなりの調査ではなく、目的意識を持って現場を見る事が大切だと思っています」。
《ココで差がつく 2》将来を見据え過不足ない提案
提案は後々に追加工事が発生しないよう、将来的にここまでやれば大丈夫と思える内容を提案する。ベランダバルコニーの防水、防蟻処理、基礎の塗装などを漏れなく盛り込む。
「見積もり金額が200万円を超す事もありますが、金額ではなく提案力で勝負します」。
提案書もひと工夫
提案書は、外装の劣化状況や施工の方法を写真や図を多用して分かりやすく伝える。
「塗る部分と塗らない部分を明確にしたり、何回塗りなのか、部位によって塗装の必要性をお伝えしたりしています。」
この調査報告書兼改修案と見積書は、1週間ほどで提出している。
【アイテム拝見!!】
▲カメラ棒にデジカメをセットし、撮影した画像をスマホで確認する。カメラ棒はイングというメーカーから発売されているものを使用。
▲デジカメはソニー製のものを使用。WiーFiでスマホに写真を転送出来るタイプ。
お話をうかがったのは…
▲遠州鉄道(本社:静岡県静岡市)住宅事業部リフォーム課 秋山哲二さん
現在35歳。元々新築部門の営業からスタート。一昨年の6月よりリフォーム営業として活躍中だ。営業活動と現場管理も兼任する。2019年度は、116件を手掛けそのうち外装関連は31件、約6000万円を売上げ、外装工事提案に強みを持つリフォーム営業だ。
リフォマガ2021年4月号掲載
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