【リペア職人】髙橋健治さん(36歳)
リフォームの営業担当者にとって、熟練の職人さんは大切なパートナー。今回登場するのはリペア職人の髙橋健治さん。勉強家で技術の習得に熱心な髙橋さんの仕事ぶりを紹介する。
補修に対して厳しく自己採点
80点以下は修正
左官の仕事やサラリーマンを経て、リペア職人になった髙橋さん。DIYが得意で、一人で集中してできる仕事を探していた時にリペアに出会い、職人に付いてリペア技術を習得。インスタやYouTubeなどでも研究を重ね、今、メキメキと腕を上げている若き職人の一人だ。
髙橋さんは自分の中で合格の基準を決めている。「どんな補修も僕が見て80点以上の出来を目指します。それ以下なら修正をします」と髙橋さん。「おかげさまでこれまで一度もクレームがないので、僕の感覚は大丈夫かな(笑)と思っています」と話す。
補修を頼まれていない部分でも、ちょっと気になるところがあれば、ついでに直しておく。営業さんからは「キズがあることに気が付かなかった。助かります」と言われることもある。
「お願いされた以上のことをするとお客様に喜んでいただけますし、また仕事を依頼してもらえます。サービスすることで、自分にも返ってくると考えています」
この仕事を始めた当初、リペア職人の知り合いがあまりいなかったため、インスタグラムで職人をフォローしていき、現在フォロワーを7700人ほどまでに増やした。インスタがきっかけで仕事をもらうことも増えている。
2021年10月には、インスタ関連の仕事は約10件。リピートで工事を依頼してくれるケースも多く、施工事例が実際に写真で見られることが信頼につながっている。
難しい補修にもチャレンジしなんでも直せる職人を目指す
自分のことを「心配症」だと話す髙橋さん。一戸建てで細かな補修箇所が100カ所くらいあるケースでは、やり残しがないよう何度も確認する。
「まず最初に全部の場所をざっと確認します。各階の作業が終わる度にも、やり残しがないか確認します。最後にもう1回確認するので、最低3回は確認していますね。やりすぎだと言われることもありますが、やり残しがあると、後日もう1回現場に行かないといけません。それで、お客様の予定がずれてしまうこともあるので、とても気を遣っています」
髙橋さんは「なんでも直せる職人を目指したいです。難しい補修にも怖がらずにチャレンジしていきたいと思っています」と話している。
推薦の言葉
東京リペア.com 代表 長谷川憲一さん
東京を中心にリペアの仕事をしています。髙橋さんとインスタグラムを通じて知り合いました。髙橋さんの施工事例を見て、「きれいな仕事をされる方だな」と思っていましたが、それ以上に言葉の端々に温かみがある方だと感じていました。
私から髙橋さんに仕事をお願いすることも多く、難しい案件でも嫌な顔をせずに受けてくれます。むしろ「スキルの向上や自分の成長のためにぜひやりたい」というスタンスで仕事に臨んでくださるので、本当に尊敬しています。
髙橋さんは天性のポテンシャルが高く、努力家なのでどんどん成長されていると思います。
リペア職人は補修技術もそうですが、お客様が求めるスピードや金額にも柔軟に対処していく必要があると考えています。その点、髙橋さんはバランス感覚がしっかりしていて、お客様のニーズを汲み取りつつきれいに仕上げてくれます。自信を持ってお任せできる職人さんです。
髙橋さんからリフォーム営業担当者にメッセージ
「こうしてもらうと嬉しいなぁ」
「ついでに、これとこれも直してください」と当日言われることがあります。次に予定がなければ対応できるのですが、たくさんあると、2件目の仕事に回れなくなってしまうこともあります。補修箇所の数や状態を、事前に教えてもらえると助かります。
▲髙橋さんが愛用している道具
▲塗料などを置くところには、ペット用のシーツを敷いている。万が一塗料がこぼれても安心で、余った液体状のものもこれに染み込ませて処理することができる
リフォマガ2022年1月号掲載
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