多種多様で仕組みが難解な設備・建材について、5才の女の子リノちゃんがリフォーム商材に詳しいロボ助に教わるシリーズ企画。お客様に商材について詳しく説明出来るようになろう。
そろそろ暖房の準備を始める季節だね。床暖房は、床下にお湯を通したり、ヒーターを敷いたりして、暖める暖房システムだよ。部屋全体が暖まって、とっても快適なんだ。安全性も高く、新築やリフォームで導入する人が増えているよ。
暖まり方の違い
【床暖房】
部屋全体が暖かい足元も暖かい
【石油ストーブ】
部屋全体が暖まるが、暖まった空気が天井付近にたまりやすく、足元が寒い
【エアコン】
部屋全体が暖まるが、暖まった空気が天井付近にたまりやすく、足元が寒い
【ホットカーペット】
暖かいのはホットカーペットに接する部分だけ
画像提供/リンナイ
床暖房で部屋が暖まるしくみ
画像提供/リンナイ
【対流】
部屋が均一に暖まる
空気が動いて熱が伝わる現象を「対流」という。
対流を用いた暖房機器にエアコンやファンヒーターがある。
暖まった空気は軽くなって上がり、冷えると重くなって沈む性質がある。エアコンは、暖かい空気が天井近くにたまりやすく、部屋の中で温度差が発生しやすい。一方床暖房は、冷たくなって沈んだ空気が床面で暖まり上昇する「自然対流」が起こるため、部屋全体がムラなく暖まる。
【伝導】
足元もぬくぬく
物と物が接して熱が伝わる現象を「伝導」という。
伝導を用いた暖房器具にホットカーペットや湯たんぽがある。床暖房は、床に接した足に熱がじかに伝わるので、足元が暖かく快適。
【ふく射】
部屋も体も暖まる
赤外線によって熱が伝わる現象を「ふく射」という。
ふく射を使った暖房機器に石油ストーブやオイルヒーターがある。床暖房は、床から出る赤外線が壁や天井に反射しながら広がり、部屋全体を暖める。赤外線は体にも当たるため、体も暖まる。
床暖房のメリットとデメリット
床暖房のメリット
【肌やのどにやさしい】
風を起こさず、湿度も下がらないため、肌やのどが乾燥しない。
【ホコリが舞いにくい】
風を起こさないため、ホコリやチリが舞いにくい。
【掃除などの手間がない】
給油やフィルターの掃除などの手間がない。暖房機器の出し入れも不要。
【やけどの心配が少ない】
高温になる場所がないため、やけどの心配が少ない。
【空気が汚れない】
室内で燃焼を起こさないため、二酸化炭素などを排出しない。このため、定期的な換気も不要。
【結露が発生しにくい】
燃焼による水蒸気が発生しないため、結露が発生しにくい。
床暖房のデメリット
【初期費用がかかる】
温水マットなどの費用のほか、設置工事費も必要。ほかの暖房機器に比べコストがかかる。
【暖まるまでに時間がかかる】
部屋が暖まるまでに30分~1時間ほどかかる。
【マンションでは設置できない場合も】
マンションによっては、熱源機を設置するスペースがなかったり、温水配管を通すための穴を開けられなかったりして、温水式床暖房を設置できない場合がある。
床暖房の種類
リフォマガ2021年10月号掲載
0コメント