雨や雪でも洗濯物が干せるサンルーム

「サンルーム」と「テラス囲い」の違い

雨や雪の日の洗濯干しの他に、リビングの延長として、またペットや観葉植物のスペースとして活用されている「サンルーム」。本来「サンルーム」は、日光を室内に取り入れるために屋根や壁をガラス貼りにした「建物の一部」のことを指します。そのため気密性、水密性は高く、スペースを広くとって「部屋」として活用することもできます。基礎は建築基準法に沿って布基礎を作る必要があります。

ところがサンルームとして一般的に普及しているものを見ると、布基礎が無い事が多いことに気付きます。これは「テラス囲い」と呼ばれるもので、構造としては、ポリカーボネート等のテラス屋根にサッシなどで囲いをつけたものです。基礎はテラス屋根の柱と補助柱を地中に埋めてコンクリートで固めています。基本的な違いは、サンルームが建物の一部であるのに対して「テラス囲い」は「建物の外のスペース」だということです。そのため布基礎にする必要がありません。また工場品のパーツを組み合わせて作る簡単施工のため、材料費、施工費、工期ともに少なく済みますが、気密性・水密性はサンルームに劣ります。



商品選びのポイント

囲いのタイプや床の種類

より汎用性の高い「テラス囲い」の囲いの形状には、完全に囲うスタンダードなタイプ、半分程度を囲ったなハーフ囲いタイプ、ガラスで囲われていないオープンタイプがあります。また、床面も重要です。土間(デッキ)仕様やフロア仕様、土間(デッキ)+フロア仕様と組み合わせることができます。積雪の有無や多少によっても、適した屋根の材質を選択することが重要です。



1分間で理解するサンルーム

チェック1 広がるサンルーム機能

【集う】

リビングの延長として使用し、囲いの付いた縁側に。

【収納】

家の中で保管すると汚れる自転車や趣味のものを収納。

【干す】

本来の機能。梅雨の時期の雨にも左右されない。

【ペット】

ペットの部屋として使用。床材も滑らないものに。


チェック2 夏の日差し対策

ガラスやポリカーボネートといった屋根材からの夏の直射日光を和らげる工夫が必要です。パーツ選びの際、遮熱性の高いものを選んだり、日除け、ロールスクリーンなどで日差しを遮る工夫をしましょう。開口部はルーバー窓や高窓、引き戸、折れ戸などから、通風することを念頭に置いて選ぶことも大切です。


トレンド

サンルームやテラス囲いを設置する目的に応じてさまざまなバリエーションが充実しています。例えば庭からの出入りが多い場合は床を低くした「土間(デッキ)収まり」を。室内からの出入りが多い場合は室内の床の高さに合わせる「床収まり」を選ぶと便利です。また、風あたりが強い場合は屋根を伸ばして風雨による雨の吹き込みを防ぐこともできます。ライフスタイルにあわせて計画することが重要です。



リフォマガ2021年6月号掲載

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『リフォマガ』は、株式会社リフォーム産業新聞社が発行する現場担当者向けの情報誌です。 リフォーム営業マンに役立つ営業テク、現場調査の方法、商品情報を発信します。 雑誌『リフォマガ』は毎月15日に発行。年間購読料8,800円。(税込・送料込)

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