【THE SHOKUNIN】完成度の高いオーダーメイド家具を目指します

【家具職人】鷲津 了大さん(33歳)

リフォームの営業担当者にとって、熟練の職人さんは大切なパートナー。今回登場するのは若き家具職人の鷲津了大さん。見た目も美しく、手触りにもこだわった家具作りを追求している。



自分の頭の中で一度家具を作ってみる

家の設計・デザインから特注家具の制作までを行っているKONARAHOUSE。そこで働く家具職人の鷲津さんは、家具を作り始める前に「一度自分の頭の中で家具を作ってみる」と言う。作業の流れや現場に行ってどう設置するかを想像し、疑問が生まれてきたら、その都度解決方法を思案する。「常に行き当たりばったりにならないように心がけています」と鷲津さんは話す。

現場調査にも同行し、寸法やコンセントの位置、巾木の高さなども丁寧に計測。

「リフォームの場合、家自体に多少の歪みが生じていることもあるので、家具を納めるにしても、左右で高さが5ミリ違うと入りません。それをしっかり計測しておいて、後で微調整できる加工を予め施しておく必要があります」

工房では寸法にほんの少し余裕を作っておき、現場で鉋で削って納めるなど、繊細な調整をしている。

鷲津さんは常に美しい製品を安定して提供できるように、工程の管理や作業の効率化にもこだわっている。

「オーダーメイド家具ならではの自由な設計・サイズに加えて、お客様に安心して日常生活を楽しんでいただけるよう精度の高い仕事を心掛けています」と鷲津さんは話している。

▲鷲津さんが手掛けたキャビネット。扉の内側にグラスやお酒を入れるポケットが付いている。内部はダークブラウンで染色したホワイトオークを使用。下にワインセラーを入れられるスペースも設けた




推薦の言葉

KONARAHOUSE 代表 小形 究さん

鷲津さんは非常に責任感が強くて、常にいい仕事をしようと努力してくれています。また、すごく感性が豊かな発想の持ち主でもありますね。何事も見た目が重視されがちですが、彼は家具の素材の良さや手触りを大切にしていて、彼の感性の高さを尊敬しています。また、丁寧な言葉づかいで人当たりもよいので、お客様も安心して職人と話せるようです。誰にでも気を遣い、きめの細かい対応をしてくれます。ものづくりにもそうした几帳面なところが現れていると感じています。

今後は若手の育成もやってもらえたらと期待しています。



鷲津さんからリフォーム営業担当者にメッセージ

「こうしてもらうと嬉しいなぁ」

家具の製作工程においても事前にしっかりと計画を立てて臨んでいます。製作中に急な追加工事などをお願いされることもあるのですが、そうすると計画外の行程が増え、想定外の時間や材料のロスが生じることがあります。追加や変更があるときは可能な限り早い段階でご相談いただけると助かります。

それと、お客様が住んでいる場合、設置に行ったら家具の設置場所にものがおいてあることも。事前にわかっていたら、段ボールを用意してまとめて移動させることができますが、準備をしていないと時間がかかってしまいます。

マンションの場合、事前に管理人の方がどのような管理をされているのかも、教えてもらえると助かります。マンションの駐車場は使えないなどの前情報は大事ですね。



▲テレビボードが入ったキャビネット。扉の取っ手などの金具も最新のものを採用し、シャープなデザインに仕上げた

▲デスク部分が収納できるパソコンスペース。円形のデザインが斬新

▲顧客宅で家具を納める作業をする鷲津さん



リフォマガ2021年5月号掲載

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リフォマガ

『リフォマガ』は、株式会社リフォーム産業新聞社が発行する現場担当者向けの情報誌です。 リフォーム営業マンに役立つ営業テク、現場調査の方法、商品情報を発信します。 雑誌『リフォマガ』は毎月15日に発行。年間購読料8,800円。(税込・送料込)

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