吸水性が低く、耐久性が高い
「タイル」は、主に素地の質や吸水性により「磁器質タイル」「せっ器質タイル」「陶器質タイル」の3タイプに分かれますが、気温の変化の影響を受ける外装用のタイルには、吸水性の低い磁器質タイルやせっ器質タイルが使用されます。
磁器質タイルは、石英や長石などを約1300℃の高温で焼いたタイルで、吸水率が低く(1%以下)、硬くて丈夫なため、気温の変化や風雨にさらされても割れが起きにくいのが特徴です。叩くと金属のような音がします。せっ器質タイルは、粘土や長石などを1200℃前後で焼いたタイルで、レンガ調が多く、素朴な味わいがあります。素地は硬く、耐久性が高いのが特徴で、磁器質タイルと同様に吸水性も低い(5%以下)タイルです。金額は磁器質タイルの方が高めです。
外壁タイルの初期費用は他の外壁材よりも高額ですが、紫外線や風雨などによる劣化や変色・変質がほぼ無いため、メンテナンスにかかる費用は少なくてすみます。施工方法は「湿式」と「乾式」の2種類があります。湿式は、モルタルなどのボードの上に貼っていく昔ながらの方法です。自然な風合いでクラフト感覚が豊かです。乾式は、ボードに引っ掛けていく施工方法で、仕上がりも明確でクールな感じとなっています。
商品選びのポイント
汚れが付きにくいものを選ぶ
風雨にさらされるので、汚れが付きにくく、付いてしまっても落ちやすく、目立ちにくいものを選ぶようにしましょう。光触媒のコーティングで防汚機能(セルフクリーニング効果)の付いた機能性の高いタイプもありますので、チェックするとよいでしょう。
1分間で理解するタイル
チェック!タイルのサイズ(mm)
ワンポイント
タイルの3タイプのうちの1つの陶器質タイルは、主に内装材として使用されます。陶器質タイルは多孔質で吸水性が高いため(22%以下)、磁器質タイルなどに比べると耐久性が落ちます。
また、寒冷地では凍害が起きる可能性があります。凍害は、タイルの空隙に水が入って凍結することで体積膨張が生じ、その結果損傷が起こる現象です。水のかかるような場所での陶器タイルの使用は注意が必要です。
リフォマガ2021年2月号掲載
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