施主の工事うつを防ぐ!~生活のスペースを侵さないよう養生を徹底~

施主を工事うつにさせない現場の処方箋

配慮と工夫があれば、ストレスは感動に変わる!

工事中の施主は、想像以上のストレスを抱え疲弊している。連日続く騒音や、埃まみれの空間で暮らす事の苦痛、見知らぬ職人達の出入り、遠慮から工事内容の違和感を伝えられないもどかしさと戦いながら、なんとか日々を乗り切っている。ただそんなストレスや疲弊感は、工事店側のちょっとした配慮や工夫で、感動に変える事も可能だ。施主にモヤモヤを抱かせない現場管理の工夫を全国のリフォーム営業・監督達に聞いた。



生活のスペースを侵さないよう養生を徹底

全方位への配慮で施主からの信頼獲得

平成建設(本社・静岡県沼津市)のリフォーム部で、営業兼現場監督として腕を振るう平安山彰さん。施主との商談や見積もり作成など、営業業務もこなしながら、施主への細やかな気遣いと配慮で現場監督としてもその手腕を発揮している。

徹底した養生や、工事中の施主とのコミュニケーション、生活への配慮など、全方位への気配りで、施主から高い信頼を得ている。


《養生》 可能な限り前日に養生当日の解体作業を効率的に

養生は可能な限り、着工日前日に設定して行う。着工日当日、朝から養生作業に入ると職人を待たせてしまう事になる。養生を丁寧に行うと1時間はかかってしまう。着工してすぐに、職人が解体作業等に入れるようにしている。また、生活動線とぶつからないように、職人の搬出ルートにも考慮するようにしている。



《養生》 養生テープの粘着度によって4~5種類使い分け

家の状況によって、養生テープの粘着度に配慮。強いテープで貼ってしまうと、貼った部分の表面の塗料が剥げてしまったりする事があるので、その場合は粘着力の弱いマスキングテープを貼るなど試行錯誤する。テープもピンク色や、白、緑など様々な色と粘着度によって使い分ける。養生を行う際は、可能な限り工事エリアと生活エリアを区切り、生活スペースに支障がないように配慮している。埃やゴミで周囲を汚してしまわないよう、最善の注意を払う。

▲養生テープは、ホームセンターや材料屋で購入した4〜5種類を常に持ち歩いているという。



《養生》 マスカが風であおられる時は厚手のビニールカーテンを

玄関に通じる通り道などに養生をする際は、上からポリマスカー等を用いる事が多いが、強い風が吹くとビニールが煽られて、養生が外れてしまったり、一緒に埃が入ってきてしまったりする事がある。そこで平安山さんは、強い風が吹いても動じない、厚手のビニールカーテンを棒でつっぱり、対策を施す。

場所や状況に応じた適材適所の養生によって、施主の埃によるストレスを軽減させている。

▲風の通り道となる入口付近は、ポリマスカ―ではなく、厚手のビニールとつっぱり棒で養生に。



《人の出入り》 着工前に職人を紹介する

着工日には施主に職人を紹介し、顔合わせを行う事にしている。

「名前も顔も知らない人がいきなり入ってきたら不安になると思います。〝クロス屋の〇〇さんです〟といったように、玄関先でご紹介させて頂きます。」(平安山さん)



《コミュニケーション》 1日2回現場に顔を出す

平安山さんが大切にしているのが、施主とのコミュニケーションだ。現場が動いている日は、朝・夕と1日に2回現場に顔を出し、現場が始まる旨やその日の作業報告を行う。

「お施主様も職人が工事をしている風景を気にされているので、出来上がっていく様子を一緒に見ながら、現場を一緒に作り上げていく感覚を大切にしています」(平安山さん)



《物の移動》 引き出しを勝手に開けない

重たい物や動かしにくい物は、工事当日、職人と一緒に移動を行っているが、その際注意しているのが、タンスの引き出しなどを勝手に開けたり、動かしたりしない事。必ず一声かけて、了承を得てからにする。同様に、施主にとって見て欲しくない部屋もあるので、プライベートな空間である事を念頭に置きながら作業に当たっている。



《コミュニケーション》 工事前の壁に思いっきり落書き

お子さんのいる家庭などでは、リフォーム前の壁に思いっきり落書きを出来る時間を設ける事もある。子供達も大喜びだ。ただ工事を行うという時間から、リフォーム前の家での思い出作りの時間となり、施主にとっても記念になる。また施主家族との良いコミュニケーションにもなり、平安山さんはよく提案しているという。



《生活への配慮》 〝〇〇を使えない〟期間を明確に

施主の生活にとって、キッチンや風呂を使えなくなるという事は一大事。工程表の備考欄には、いつ水回りが使えなくなるのかを、赤文字で目立つように記載している。また工程表自体も今日は何の工事を行うのかを、出来る限り分かり易くなるように制作している。

工程を組む際は、天候や周辺のお祭り等による道路の混雑状況を見つつ、施主の絶対に外せない予定などにも配慮しながら、施主の生活に寄り添った工程表を作るようにしている。



《段取り》 マンションリフォームは特に事前学習を念入りに

リフォーム部に移動したばかりの頃、マンションの最上階の大掛かりなリフォームで、テレビの電線を切り離そうとして、そのマンション全体に関わる竪列の電線を切ってしまうというアクシデントを経験した事がある。マンションの管理人から連絡が入り、他の階の住人からお叱りを受けてしまったという。以降、多くの人が暮らすマンションリフォームでは特に、事前学習や建物の調査を念入りに行うようになった。



《近隣への配慮》 音が出る日を近隣に説明しておく

マンションでコンクリートの間仕切り壁を撤去する際など、電動の大きな音が発生してしまう。平安山さんは、近隣挨拶の際に、予め音が出る日を伝え、当日いきなりびっくりさせてしまう事がないようにしている。




お話をうかがったのは…

▲平成建設(本社 静岡県沼津市)平安山 彰さん

2007年に新卒入社。工務部で1年半、大工として2年半、住宅やマンションなど様々な施工現場を担当。以降リフォーム部で幅広い現場経験を活かし、営業兼現場監督として、難易度の高いリフォームに腕を振るう。35歳。

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