大きく売上げが落ち込み、閉店予定だった店舗を売上高4倍へ。そんな大成功を収めたのがまごころリフォーム(神奈川県横浜市)の河野英明店長だ。業務改善策を多く打ち出し、成長へと導いた裏側について聞いた。
▲まごころリフォーム(神奈川県横浜市)河野英明店長
芹が谷住宅リフォームセンター・河野英明店長(31)。2013年にまごころリフォームに入社。大きく売上げが落ち込んでしまった芹が谷住宅リフォームセンターを立て直すべく、3年前に同店の店長へと就任した。
移動時間1〜2時間を削減
河野店長が芹が谷住宅リフォームセンターの店長として就任したのは約3年前。社長から同店舗を閉店すると聞き、もったいないと思ったと河野店長は話す。
「1回やってみて、だめだったら閉店しようと。父親が社長で私は2代目となるので、経営の勉強も兼ねて挑戦してみようと思いました」
店長就任後、河野店長は効率的に仕事ができるように改善へと取り組んでいった。例えば、見積もり書の作成を紙ではなくデータで行うようにした。データはDropboxやiPhoneを活用して管理している。メールでやり取りできるようになったことで、効率的になったと河野店長は語る。
「紙だとわざわざ事務所に戻って確認しないといけません。それだと時間がかかってしまいます。出先から事務所までの移動時間がなくなったので、1日1〜2時間は削減できたと思います」
また、社内の急用以外の連絡は、電話ではなくメールでするようにしてもらったと河野店長。
「電話に出ると、それまでしていた作業が止まってしまい、全く違うことを考えないといけなくなる。それが1日に何回も起こっていて、それがとにかくストレスでしたね。メールでの連絡に切り替えてからは、非常に効率的に仕事が出来るようになりました」
見積もり作成のスピードを上げることにも取り組んだ。「これまでは1週間後に提出することもあったと聞いています」と話し、そこに問題があると感じたという。河野店長が同店舗の専任となり、優先的に見積もりを作成するように。現在、2、3日後の提出を実現している。
さらに、年2回開催しているイベントの集客にも力を入れた。イベントの内容は、リフォーム相談会や雑貨、食事の販売など。昨年4月に開催したイベントでは、チラシを6000枚ポスティングしたのに加え、500円のクーポンをつけたはがきを100枚郵送するという工夫を行った。
▲イベント向けに手描きのチラシをポスティングした
それにより、「この機会に網戸張替などの小さな工事をしよう」「久し振りにお店に雑貨を見に行こう」と思う顧客が増えた。さらに、そこから別の工事の相談を受け、受注につながることも。クーポン利用は約20枚、工事受注は2件という効果を生んだ。
▲クーポンを付けたはがきを郵送した
毎回同じ人が訪問安心感に
河野店長が芹が谷住宅リフォームセンターの立て直しに着手してから約3年。年間売上高は500万円から2000万円へと大きく成長することに成功した。その主な要因について、河野店長はこう語る。
「基本的に私がお客さんのところに行くので、毎回同じ人が来るという安心感があるのだと思います。人と話すのが好きなので、お客さんと仲良くなることが多いですね。また、営業終了後に事務所へ電話がくると、私の携帯電話に転送されるようにしています。電話のつながらない状態があまりないので、それも要因にあるのかなと思います」
今は閉店する必要がないと判断された芹が谷住宅リフォームセンター。今後について、河野店長は「現在チラシなどは出しておらず、受注のほとんどがお客さんの紹介によるもの。これからは、こちらから仕事を取りにいきたいと思います」と意気込みを語ってくれた。
《店舗独自の取り組み》
芹が谷住宅リフォームセンターには、お客様カルテというものがあります。工事内容はもちろん、お客さんの性格などを事務員さんがまとめてくれたものです。これまでの量としてはかなりありますね。いろんなことを教えてくれますし、役に立っています。(河野店長)
▲顧客の工事内容や性格などをまとめている(一部抜粋)
営業所データ
河野店長、事務員2人
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