すき間のない施工が可能
「現場発泡断熱材」とは、主にウレタンフォームなどの液状の材料を壁内部や屋根裏に吹きつけ、発泡させる断熱材のことです。グラスウールやロックウールなどの繊維系断熱材は、気密性を保持するための難易度が高いのに比べ、現場発泡断熱材は吹き付けた液剤が約100倍に膨らみ、隙間のない施工が可能です。膨らんだ断熱材には小さな気泡があり、吸音性能が良く、防音効果も高い断熱材です。2007年度は5%ほどだったシェアが10年後には約20%まで伸びています。
専門の職人が施工することが基本なので、ムラがなく安定した品質が期待できます。メーカーによっては施工品質に保証書を発行しているところもあります。
商品選びのポイント
経年劣化と安全性を考慮する
現場発泡断熱材には、いくつか種類があります。経年変化や安全性を考慮して選ぶことがポイントです。中には年数の経過で気泡内部のガスが抜け、性能が劣化することもあるので注意が必要です。ロックウールに比べると防火性能は劣りますが、難燃性認定がされています。かつてフロンガスの利用が問題点とされていましたが、ガスを一切使用しない水発泡タイプが主流となり、さらに「ハイドロフルオロオレフィン(HFO)」という、オゾン層破壊係数がゼロ、しかも地球温暖化係数も1と、極めて小さい発泡剤が登場。従来品より断熱性能も25%UPするため、今後、増々シェアを広げていくものと考えられています。
1分間で理解する現場発泡断熱材
チェック! 3つのポイント
隙間がない高い気密性
現場で液状の材料を吹きつけて膨らませる。隙間がなくなり高い断熱効果が期待できる。
責任施工による高い信頼性
吹きつけには技術を有するため専門職人の責任での施工になる。メーカーによって保証書を発行。
防音効果も
膨らんだ断熱材内の小さな気泡が音を吸収する。
トレンド
現場発泡断熱材は、フロンガスや代替フロンによって吹き付けていましたが、環境の問題からノンフロンタイプに移行しています。また、現場施工中の引火事故が発生したこともあり、現場での管理体制が徹底されるようになっています。現場発泡断熱材そのものの難燃性も高まってきています。
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