初心者のための浴室リフォームの現場調査 Point3

リフォーム営業初心者のために、浴室リフォームの現場調査について分かりやすく詳しく解説!浴室リフォームのエキスパートを目指そう!



Point3 現況がユニットバスの場合の現調チェックポイント

交換時期にきている古い型のユニットバスは、当時のサイズバリエーションが少なかったり、梁対応ができなかったこともあって、設置空間を有効に活用されていない現場が多い。設置有効寸法をきっちり採寸して、サイズアップできるかどうか確認し、ゆったりくつろげる浴室を提案しよう。


チェック箇所はココだ!

●今のユニットバスの不満点(例寒い)

●追い炊き機能の有無

●追い炊きがある場合、浴槽側の水栓は必要?(湯をぬるくする時にあると便利)

●(窓がある場合)断熱性能がある窓に交換するか


採寸箇所

①浴室内のサイズ(間口、奥行き、天井高)

②浴槽の内寸(長手、短手、深さ)

③浴槽の外寸(長手、短手、またぎの高さ)

④躯体サイズ(天井点検口から天井までの高さ、ユニットバス周囲の隙間を含めた間口、奥行き、高さ)

⑤ドアのサイズ

⑥段差(洗面所床からドアの敷居、浴室床からドアの敷居)



1 天井点検口を開けて採寸

ユニットバスを簡単に説明すると、工場で作られた浴槽や床壁天井を箱状に組み立て、スペースの中に納めるというものだ。そのためその箱の周りには隙間が生じる。ある程度の隙間は必要だが、それ以上に隙間があれば、デッドスペースとなる。現況がユニットバスの場合はこのデッドスペースを活用してサイズアップできる可能性も。天井の点検口を開けると浴室スペースを確認することができるので、天井点検口からのぞいて採寸しよう。

チェック項目

●設置スペースの幅・長さ・高さ(梁がある場合は2を参照)

●天井点検口から天井までの高さ

●天井換気扇があればダクトの方向



2 隠れた梁を確認するには

中高層マンションで見かける梁は、柱と梁が強固に結合された「ラーメン構造」と呼ばれる構造の建物で見られるものだ。この梁があるためにユニットバスのサイズが小さくなっていることが多い。中高層マンションの調査ではこの梁に注意しよう。

戸建て住宅でもS造、RC造の住宅は、ラーメン構造であればユニットバスの裏に柱や梁が隠れている可能性がある。梁は図面をみれば位置がわかるが、天井点検口から確認できない場合は、隣接する脱衣場の梁を参考に採寸しよう。この時、ユニットバスの天井点検口から脱衣場の天井~天井スラブまでの高さも確認して梁の大きさを計算しよう。



3 特殊な形状に対応するオプション

以前のユニットバスは四角四面で、梁があっても梁欠き対応もできずに、小さいユニットバスしか入れられなかった。だがユニットバスの歴史も50年以上となり、今では少しでも大きいサイズを入れられるよう工夫されている。各メーカーでは、特殊な現場に対応できるオプションを用意しているので、困った時に活用しよう。


梁欠き対応は2方向でも対応可能に

梁がユニットバスに当たる場合は、梁欠き加工をすれば、梁の奥のスペース分浴室が広くなる。梁欠きの技術も進み、今では2方向の梁欠きに対応できるものもある。


勾配天井対応で2階にも設置しやすく

勾配天井対応のオプションがある商品もある。2階に浴室を設置するにも、北側斜線に当たるなどで設置が困難な現場もあったが、そうした困りごとに応えたものだ。


ドアの位置をずらして使いやすく

「ユニットバスのドアの位置が少しずれたらいいのに」などといったニーズに応えてユニットバスのドアの位置を例えば10センチ、20センチ、30センチ、40センチとずらすことができるタイプの商品も出ている。(メーカーにより違いがある)必要に応じてドア位置をずらすことで、狭い空間を使いやすくすることができれば提案の幅も広がるだろう。



4 システムバスのサイズは4桁の数字で表示される

ユニットバスのサイズは4桁の数字で表示され、浴室の内寸の幅・奥行きを表している。例えば1200mm(幅)×1600(奥行き)のスペースは数値の上2桁をとり1216と表現する。現場調査では第一に現時点の浴室サイズを把握することが求められる。

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