リフォーム提案は、建物の構造を知ることから始まると言っても過言ではないだろう。出来る事と出来ない事を見きわめる上でも「構造」は重要なチェックポイントだ。とはいえ、難しく考えずにまずは「構造とは何?」というところから一緒に考えてみよう。
戸建て住宅の「プレハブ住宅」の種類は4つ
「プレハブ」とは、あらかじめ工場で生産・加工した部材を、現場で組み立てるということ。「プレファブリケーション(prefabrication)」の略。そして、「プレハブ」の手法を用いた工法を「プレハブ工法」という。
部材の加工は工場で行われるため、建築現場では部材を組み立てる作業となる。そのため建築現場での工期が短くて済む上、部材の品質にバラツキがないという安心感がある。
またコストを抑えることも大きなメリットだ。全体の新築着工戸数に占める割合は、この10年間、15パーセント前後で推移している。
木材によるパネルなどを主要構造部材としている
木質系プレハブ住宅
木材によるパネルなどを主要構造部材とするもの。木製の枠組みの両面に合板を接着してパネルを作る方法と、成形型断熱材の芯材に構造用パネルをサンドイッチ状に両面に接着してパネルにする方法がある。
工法…「木質パネル工法」ミサワホーム、スウェーデンハウス、エスバイエル等
鉄骨を主要構造部材としている
鉄鋼系プレハブ住宅
鉄骨が主要構造部材。柱・梁・けたなどを軽量鉄骨で構成し、壁・床パネルを張り付ける軸組工法と重量鉄骨の柱・梁を緊結するラーメン工法。
工法…軽量鉄骨軸組工法」大和ハウス、積水ハウス、パナソニックホームズ等
鉄骨または木材をフレームにして組み立てた箱(ユニット)を建築現場で組み立て
ユニット系プレハブ住宅
鉄骨のフレームや木材のパネルで構成された箱(ユニット)を工場生産し、現場に運んで組み立てる。工場で建具等も取り付けることもできるため、工期が非常に短い。
PC板(コンクリートパネル)などが主要構造部材
コンクリート系プレハブ住宅
PC部材(コンクリート部材)を主要部材とするもの。主に中高層住宅・建築向けに大型のPC板が生産されているが、低層住宅向けには厚さや大きさを適切な大きさに作られたコンクリートパネルが使用されている。
工法…「鉄筋コンクリートパネル工法」大成建設ハウジング、レスコハウス
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