建物の構造に強くなろう(戸建て) 4

リフォーム提案は、建物の構造を知ることから始まると言っても過言ではないだろう。出来る事と出来ない事を見きわめる上でも「構造」は重要なチェックポイントだ。とはいえ、難しく考えずにまずは「構造とは何?」というところから一緒に考えてみよう。


鉄骨造の「工法」は3つ

鉄骨軸組工法 「構造形式」は軸組構造

軽量鉄骨で骨組みを組む工法で、木造軸組み工法の木材を鉄骨に置き換えたイメージ。木造軸組み工法に比べ、強度が高い材料を使うため、より広い空間を作ることができ、耐震性能も高い。鉄骨は地震や風などの揺れに対してしなることで力を分散するため、外壁材は鉄骨の揺れに追随するサイディング材が用いられている。


鉄骨ラーメン工法 「構造形式」はラーメン構造

柱や梁が溶接加工によって一体化した工法のこと。釘やボルトで固定するのではないため、強固な構造になる。住宅では中高層マンションなどに採用されている工法だが、戸建て住宅でも採用されている。耐震性や耐久性に優れるが、軟弱な地盤には向かない。大空間や3階建てに適した工法。


鉄骨系ユニット工法 「構造形式」はラーメン構造

住宅を部屋単位で工場で作り(ユニット)、そのまま現場へ運んで組み立てる工法。箱を積むように組み立てるため、工期が短い。但し、ユニットを搬入するための搬入経路の確保が必要となる。ユニット単位で軽量鉄骨を溶接加工して枠を作り、パネルを貼るラーメン工法。



重量鉄骨と軽量鉄骨(鉄骨の種類)

鉄骨の種類には肉厚が6mm以上の「重量鉄骨」と6mm未満の「軽量鉄骨」がある。戸建て住宅には殆ど(3~4mmの肉厚の)軽量鉄骨が採用されているが、重量鉄骨を採用している住宅メーカーもある。「重量鉄骨」は強度があるため、鉄骨の本数は軽量鉄骨より少なくて済み、間取りの自由度も高い。一方「軽量鉄骨」は工場で大量に生産できるため低コスト、工事短縮を実現した。

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