施主の真のニーズを引き出すヒアリング手法 2

ビジュアルツールを駆使して施主の漠然としたイメージを引き出す

「こんな風にしたい」という漠然としたイメージが施主にあるものの、施主自身が言語化出来ず思いを伝え切れない事が多々ある。そこで必要になのが、ビジュアルツールを活用して、施主が抱くイメージや要望を視覚から引き出す作業だ。

付加価値の高いプランづくりを得意としているアイシンリブランのベテランスタッフ・奥田乃譜子さんの取り組みを紹介する。

▲アイシンリブラン 昭和店(愛知県名古屋市)主任 奥田乃譜子さん

リフォーム営業歴12年。2級建築士の資格を所有。アイシンリブランでは、1人が営業(商談)・設計・施工管理・アフターまで一気通貫で担当するため、奥田さんもオールラウンドで活躍。2人の男の子の母親でもある。アイシンリブランは愛知県内で4拠点を展開し全体で年間14億円を売り上げる。営業担当者は17名在籍。



視覚に訴えながら話のきっかけを掴む

アイシン開発のリフォーム部門・アイシンリブラン(本社・愛知県刈谷市)でリフォーム歴12年の奥田さんは、雑誌や施工事例、WEB画像といったありとあらゆるビジュアルツールを活用して、施主の要望やニーズを引き出す事に余念がない。

「お施主様は漠然としたイメージを抱いている事が多いので、雑誌や実例を用いて、視覚に訴えながら、〝このフローリングの色味が好き〞〝こういう感じが素敵〞といったような要望を引き出しつつ、完成イメージを共有していきます」(奥田さん)

好みを把握し、内装部材をこだわって選んでいく過程で〝この人に任せたい〞と思ってもらえ、契約に至る事が多くなるという。

「お客様の好みや要望が反映された、付加価値が高く、暮らしが豊かになるようなプランを提案すれば、お客様からも喜んで頂けて、私たちも適正な利益を頂けます。価格競争になってしまうと、プランも味気ないものになってしまい、良い事がないなと感じています」(奥田さん)

価格だけでは勝負するのは難しい。施主の好みやニーズを存分に引き出し、選んでもらえる努力を惜しまない奥田さんである。



この感じステキ!を引き出すために奥田さんが準備するビジュアルツール

インテリア書籍や雑誌、施工事例集を施主に見せていく事でイメージがどんどんと膨らむ。元々リフォームするつもりがなかった部分まで工事範囲が広がっていく事も。

奥田さんが実際に使っているビジュアルツールを紹介してもらった。


施工事例集

会社で蓄積している事例や奥田さんが手掛けた現場写真をクリアファイルにまとめたもの。インテリアのイメージや好みを把握するのに重宝する。

写真を見せていくと施主の視線がピタっと止まり、「こういう感じが好きなの」と話しが拡がるきっかけになる。


WEB画像

次回の商談までに、施主に好きな雰囲気のインテリア画像をスマホのスクリーンショットでとっておいてもらう宿題を出す事も。奥田さんでも、WEBから施主が好きそうな雰囲気の画像を集めておく。


書籍や雑誌

施主に「ハマるだろうな」という事例写真が掲載されている雑誌やインテリア書籍を用意。

こうした書籍類は、特定の施主とのイメージ共有に使えそうな画像があるかないか書店で現物を確認してから購入する事が多いそう。


手描きパース

手描きパースでイメージを伝える事も多い。

予めフォーカスポイントとなりそうなアングルで工事前写真を撮影しておき、上からトレースしながらリフォーム後の手描きパースに仕上げ彩色するという時短技も駆使している。



《事例紹介》

こだわりの輸入雑貨が映えるスタジオ風の大空間に変身

昨年の(一社)日本住宅リフォーム産業協会(通称:ジェルコ)のリフォームコンテストで、全国部門別優秀賞を受賞した奥田さんの事例『雑貨店の思い出を大切に、既設を活かしたリフォーム』を紹介する。

現場調査の際、個性的なデザインのポスターが貼られていた事がきっかけで、ご主人が以前、輸入雑貨店をしていた事が判明。大切にしまっていた雑貨類を主役にするプラン提案に至った。施主も家に帰るのが楽しくなったと大喜びだったそうだ。

▲築25年、鉄骨造3階建ての2階部分を全面リフォーム。輸入雑貨店を営んでいたご主人は物の選択眼も確か。その感性が暮らしに生きるよう、天井の構造材やダクトをあえて見せてインダストリアルに演出。お洒落なスタジオ風の大空間に。

▲雑貨店で使われていた古材を柱や家具、棚などに随所で再利用。生活空間なのに、不思議とお洒落なショップのような雰囲気が漂う。

▲元々台所空間に壁付けしてあったキッチンは向きを変えてステンレスのお洒落な対面キッチンに。元々和室だったダイニング部分は、障子部分を二重サッシにして断熱性を向上。また各所の段差を解消し、階段以外をバリアフリーにしている。

▲洗面脱衣や浴室に繋がるスペース。雑貨店時代のアイテムがインテリアのワンポイントになっている。

▲懸案だった暗さと狭小感を解消するため、廊下の概念をなくした。間仕切りを取り去り、LDKと和室が一体化した広々とした空間になった。

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