リフォマガに登場する営業マンはみんな前向きで、キラキラしています。みんながそうなれたらいいけれど、辛いこともあるし、後ろ向きになることもある人はいっぱいいるでしょう。今回リフォマガでは、看護師からリフォーム業界に飛び込んできた女性営業マンに、2年目の新人の「今」をおうかがいしてきました。
お話してくれたのは…
Nさん
看護師からリフォーム営業マンに転職して2年目の営業マン。看護師の経験も活かせる介護リフォームがやりたいと思って入社したもののもがき苦しむ日々。
もう辞めてしまいたい…でも…
ほんの軽い気持ちで看護師からリフォーム営業に転身した
ーー異例の転身ですが、なぜ?
看護師時代、入院で長期療養している患者さんが家に帰る時に、手すりをつけたり、バリアフリー化にする介護リフォームの話を聞き、漠然と興味を持っていました。
その後、夫の仕事の都合で神奈川県に引っ越すことになり、長らく務めていた病院を退職。失業保険の相談にハローワークに行った時に、「介護リフォーム業界に興味がある」ということを相談したら、建築に関する基本的な技術を習得できるポリテクセンター関東の住宅リフォーム技術科のことを教えてもらいました。まさか仕事にできるとは思っておらず、趣味のつもりでやればいいかと思い切って飛び込んでみることにしました。
ポリテクセンターで建築の基礎知識、法規、壁量計算、手書き製図、CAD、模型作り、プレゼンテーションと一連のことを学ぶうちに、自分でも仕事としてやっていけるんじゃないかと思うようになってきました。そして、何社か受けて、縁があった今の会社へ入社しました。
ーー実際入ってみてどう?
とにかく大変…の一言でした。小さな事務所なので、皆がそれぞれに忙しく、もちろんのことですが、付きっ切りでは教えてもらえる時間がなく、初めは何をしていいかもわからずで…。先輩や職人さんの暇を見つけて仕事を教わっていましたね。
初めは現調で見るべきポイントが全くわかっておらず、手すりをいれるにしても間柱が必要だったり、下地がないとつけられないというような当たり前のことが全くわかっておらず、常に戸惑っていました。目に見えている部分だけでなく、見えない部分まで想像しないといけないこともわかっていませんでした。
ーー失敗もあった?
玄関と廊下の壁紙リフォームで、廊下側を白に、玄関側を花柄にするという案件がありました。お客様との打ち合わせも終わり、いざ工事終了日。花柄のはずの玄関の壁が白い…。出隅に色が違うものを組み合わせる時は見切りが必要なことをわかっていなかったのです。現場で見切りがなかったから、職人さんが気を利かせて全面白に…。
お客様は笑って許してくれましたが、ひどく落ち込みました。なぜ、職人さんや業者さんともっとコミュニケーションをとって、確認しなかったのか…。経験不足で知らずにやってしまうこと、気づけないことが多く、それが情けなく辛い状態です。
ーーこれからの目標は?
看護師の経験も活かした、高齢者のお客様が使いやすいリフォーム提案もしていければと思って入社しましたが、今はそれどころではありません。
2年目になり、売り上げ目標を課されるようになって、ひたすら暗い気持ちになっています。涙を流して、辞めたくなる日もしばしば…。机の中にはこっそり退職願も置いています。でも、まだあきらめたくないという気持ちも。経験を重ねれば絶対に乗り越えられると、希望だけは捨てずに日々もがいています。
▲出隅に色が違うクロスを組み合わせる時は、見切りが必要だったのに、わかっていなかった…。
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