10年後も依頼されるOBフォロー術~04 ハイブリッドホーム 古澤智一代表

お得意様のみを訪問する「カスタマーチャージ」制度をスタート!



▲ハイブリッドホーム(本社・東京都千代田区)古澤智一代表

大学卒業後大手住宅メーカーに就職し、20年以上現場一筋でリフォームの仕事に携わる。2004年に当時の仲間達とハイブリッドホームを設立した。植物を育てるのが趣味で、店内や店のまわりの植物は全て古澤さんが手入れをしている。昨年の11月末には約80件のお得意様宅に部下と一緒に訪問し、カレンダーを配り終えている。



会社概要

平成16年に設立。千代田区を本社に置き、東京都町田市・神奈川県の横浜市・川崎市の3拠点でリフォーム事業を展開する。現在はリフォーム営業マン12名が在籍し、昨年の売上は9億円を超える。ウッドデッキなど外構リフォームに強みを持つ。



受注件数の7割がOB顧客から
”用がなくても訪問する事が大切です”

東京・神奈川と3拠点で展開するハイブリッドホームの古澤智一代表は、今年の7月より「カスタマーチャージ」という新しいOB顧客訪問の取り組みをスタート。さらに、OB顧客のフォロー体制を万全にし、経営を強化する考えだ。

同社では従来、店舗から半径2〜3キロ圏内を、ホームアドバイザーと呼ばれる女性スタッフ十数名がテリトリー制で、毎月1件1件訪問。OB顧客のフォローを兼ねながら、近隣住民と日常的な会話をする事からコミュニケーションをとり、顕在化していない住まいのニーズを引き出す集客体制をとっていた。町田店ではこのホームアドバイザー制度を残すものの、横浜店と新百合ヶ丘店では取りやめ、新しく先述のカスタマーチャージ制度を導入。過去の受注履歴等を元にOB顧客の属性を細かく絞り、リピートや紹介受注を促進する。

「ホームアドバイザー制度は、近隣のお客様からの引き合い獲得を目的に行ってきましたが、この10数年で、弊社の認知度は充分に高まってきました。また、お客様によっては既にリフォームの情報を持っている事が多くなりました。そこで、ホームアドバイザーによるテリトリー訪問をやめる事になりました。新規案件の問い合わせも減る事なく維持しています」

古澤代表は30年以上最前線で営業活動に従事している。イチ営業マンとしても日常的なOB顧客の訪問活動を大切にしており、近隣に立ち寄った際は必ず顔を出すという事を実践してきた。古澤代表率いるハイブリッドホームのOBフォローの取り組みを詳しくみていこう。

▲店内に飾られているのはOB顧客からプレゼントされた観葉植物。店の内外に植物が溢れている。



ハイブリッドホーム・古澤さんの
リピート受注が舞い込むOBフォロー術

OBフォロー術1 生え抜きの女性アドバイザーが2カ月に1回を目標に担当顧客を訪問

顧客属性を絞り効果的に訪問

今年の7月から本格的に取り組んでいるのが、お得意様のみを訪問する「カスタマーチャージ」制度だ。現時点では、横浜と新百合ヶ丘店に1~2名ずつ女性のスタッフを置き、2カ月に1回の訪問を目標に、住まいの不具合のヒアリングや、ニュースレターを用いて会社からの情報発信を行う。

「OB顧客の属性としては、過去に3年以上工事の受注がなく、これまでのリフォーム工事回数が3回以内の方々のお得意様にあたります。それよりランクが上の上得意客になると、お客様が高齢になられていたり、既に1000~2000万円クラスの工事をされている方も多く、さらに工事の案内をすると失礼にあたってしまう事があります」また町田店では、従来の「ホームアドバイザー」制度を残し、女性のアドバイザーがエリアを毎月訪問する体制を残しているという。

▲リフォームの話をしすぎると敬遠されるので、女性ならではの感性で、ペットやお庭、家族の事など日常的な世間話に徹する事が多い。

▲留守の際は一筆箋でメッセージを残して帰る。後から連絡がくる事も。


OBフォロー術2 年末年始の挨拶だけだったOB顧客から15年ぶりに仕事が舞い込む

留守の際は足跡を残しておく事が大切

創業当時にリフォームを手掛けた女性顧客から、15年ぶりに300万円ほどの工事依頼があった。古澤さんは、年末年始の挨拶を欠かさず行っていたが留守の事も多く、インターフォン越しに挨拶を行う事が多かった。「先日突然来店されました。当時の私共の仕事ぶりを褒めてくださいました。記憶が鮮明に残っていたようで、再度リフォームの依頼を頂きました」

例え用事がなくても、”側に寄ったので顔を見に来ました”と立ち寄る事が大切だという。「留守の場合もありますが、全く立ち寄らないのと、インターフォンの録画に残っているのとでは雲泥の差だと思いますよ」(古澤さん)

▲留守の場合は訪問した足跡を必ず残しておく。

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