水で濡れた痕跡がある場合、小屋裏では雨漏れ、床下では水漏れが第一に考えられる。水は知らず知らずのうちに建物に大きなダメージを与えるため、早期に原因を突き止めたい。但し、痕跡はあっても、すでに処置を終えていることもあるので、まずお客様に確認しよう。
小屋裏点検
野地板
屋根材の下地である野地板に水が浸み込んだ跡がある場合、屋根材の老朽化が原因で雨漏れが生じていることが多い。雨漏れは雨の度に濡れる場合と、台風などで一時的に雨が入り込む場合があるが、野地板が黒ずんでいるようなら前者の方と考えられる。屋根材の葺き替えや重ね葺きを検討する場合、下地の強度が弱くなっていることを考慮して計画する必要がある。
小屋束、天井板
小屋束まで雨のシミがあるかどうかで雨漏れの量が推測できる。木材を緊結する金物のビスが錆びついていることもある。
天井から雨が漏れている頻度が多いと天井板や石膏ボードの傷みも心配だ。
【ここにも注意】
雨漏れ箇所を特定する雨漏れ検査は、屋根に水をかけるなどの危険な作業を伴うので慣れた人(屋根業者)に協力してもらおう。小屋裏に水が入った時に合図をするためにも複数の人員が必要だ。
床下点検
土台や束など木部
木部に水がしみ込んで腐れが生じている場合は、水漏れの原因が解消されたあとに交換することを検討しよう。放置するとシロアリ被害に遭ったり、床を支えられなくなる。
浴室のブロック基礎
在来浴室(現場施工の浴室)のブロック基礎に水漏れの跡がみられることが多い。その場合、基礎上の土台が腐っていることが多い。
排水管の水漏れ
給水管の水漏れは水道メーターの検針時に発覚することが多いが、排水管の水漏れは床下点検をしないとわかりにくい。地面が濡れていれば漏れの心配があるので確認しよう。
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