雪によるトラブルや事故を防ぐ屋根の雪対策

屋根の雪が隣家や道路に落ちると、思わぬトラブルや事故につながることも。地域の積雪量に応じた対策を取ろう。


屋根の雪対策 ポイントはこれ!


◆落雪によるトラブルや事故を防ぐ

日本では一部の地域を除き、ほとんどの地域で雪が降り積もる。屋根に降り積もった雪が隣家の車やカーポートに落ちて傷つけたり、通行人に落ちて怪我をさせてしまったり……。そのような事態を避けるために、屋根の雪対策が必要だ。


◆積雪が少ない地域は雪止めを

雪が少ない地域でも家が隣家や道路に接している場合は、屋根に雪止めなどを設置して屋根からの落雪を防ぐ。雪止めは、雨どいに雪がたまって破損するのも防ぐ。


◆無落雪屋根にリフォーム

雪が多い地域では「無落雪屋根」と呼ばれる、雪が落ちてこない形状の屋根へのリフォームも有効だ。無落雪屋根は、雪を載せたまま自然に解けるのを待つもので、雪国の新築住宅の多くで採用されている。


◆融雪システムで雪を解かす

ヒーターや温水を使って雪を融解する「融雪システム」を導入する手もある。融雪システムは、屋根全体にも、谷部分や軒先部分だけにも施工が可能。屋根の形状を変えることなく雪対策ができる。



無落雪屋根の種類

●スノーダクト方式

屋根はV字型(バタフライ屋根)になっていて、屋根の中央にダクトが設けられている。雪は自然に解け、ダクトから排出される。無落雪屋根の主流。


●ルーフフラット方式

傾斜がほとんどない屋根。屋根に積もった雪の多くは風で吹き飛ばされる。雪は徐々に解けて傾斜方向に流れる。


●勾配屋根方式

勾配のある屋根に雪止めを付けたもの。降り積もった雪は雪止めにひっかかり、滑り落ちることなく、自然に解けて傾斜方向に流れる。



落雪対策の必要性氷柱や雪庇にも注意

雪の重さは雪の状態により大きく変化する。見た目には軽い印象がある雪だが、新雪が30cm積もると約90kg/平方メートルの重さに。雪は自重で圧縮され、降雨後は水を含みさらに重くなる。

また、屋根に積もった雪は解けて凍るのを繰り返し、氷のかたまりとなることも。このような重くて硬い雪が屋根からいっきに落ちて人や物に当たると大変危険だ。また、庇にできる氷柱(つらら)や雪庇(せっぴ)も落ちると危険。屋根の形状を見直したり、融雪システムを導入するなどして落雪対策を行いたい。

▲雪庇(せっぴ)とは、屋根に降り積もった雪が建物から大きくせり出したもの



屋根の雪対策

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