Vol.8[商談中]
営業の盛り上がりどころと 落としどころのポイント
盛り上がりどころを 掴んで流れにのろう
お客様にはそれぞれ、大規模リフォームをしようと考ええるに至ったきっかけがあり ます。
例えば、
●孫が遊びに来るようになったから、耐震補強して安心できる家にしたい。
●高齢の母の安全と、今までの恩返しのためのリフォー ムにしたい。
など、今回のリフォームで一番叶えたい事です。 ですので、プランニングの際には、この一番叶えたい事をどうするかということを中心に、 さらに「+α」を含んだ、より良い提案を行うことが重要になります。ここが、営業をする上での盛り上がりどころです。 だからこそ、プラン提案を説明する時は、まず「お客様が一番してほしい事+α」の説明から行う事が重要です。お客様はそこを一番気にしているわけですからね。さらに+αの提案をすることで、お客様の気持ちが「わあ、いいわねえ。」と盛り上がり、それ以降の話にもより一層耳を傾けてくれるようになる、という流れができるわけです。
お客様の手が届きそう そこが落としどころ
しかし、より良い提案というのはすればするほど、費用も上がっていく事になります。 そうすると、いくら良いプランを作っても、絵に描いた餅になってしまう事も当然考えられます。そこで、大切になるのが、落としどころです。お客様には、出せる費用というのがあります。「予算」ではなく、「出せる費用」です。 そもそも、お客様の言う予算というのは、いくらかかるの か分からないが、これくらいで出来たらよいなと思う金額であることが一般的でしょう。または、最初は少なめに言っておこうと考える方も少なくありません。
しかし、私の経験上、最初に言われる予算と契約金額が同じになる事は、ほとんどありません。大体の場合が高くなります。途中で気が変わってくるのでしょうね。 お客様は、こんな感じになるなら良いなあと思え、さらに手が届きそうな金額であればやりたいと考えるようになってくるんです。お客様によって異なりますが、この「手が届きそうな金額」というのが、落としどころになります。 ここを意識しておかないと、労力と効果が見合わなくなってしまうので、営業マンにとってはとても大切なところです。
精一杯の姿勢を見せ お客様の本心を聞く
ただ、その落としどころを見極めるのが、難しいんですよね。熟練の営業での勘というのもあると思いますが、それはあくまで勘に過ぎません。当然、ときどき外れます。ですので、お客様に聞くのが一番正しいと私は思います。 ただし、聞いた時点で本当のことを言ってくれるタイミングで聞かなくてはなりません。 その方法としては、まずは、 プランを気に入ってもらうことが前提になりますが、最初のプラン提案は、あくまでたたき台だと認識してもらっておくことです。そのうえで、お客様が手が届きそうな金額を確認するのです。
どういうことかというと、 「今回は、私なりに精一杯より良いプランを考えてきましたが、これはあくまで私が勝手に良いと思って作ってきたものですので、まずはたたき台としてお考え下さい。確認してみて、何か不満点や疑問点があれば、ご遠慮なく教えてください。また、このプランの費用を概算で出してありま す。高すぎるのか、まだ余裕があるのかなど教えて頂けると、さらに考えて修正してきますので、何なりとおっしゃってください。」と、最初に伝えたうえで、プラン提案を見てもらうと、お客様はこちらの労力や気持ちを汲み取ってくれて、本当のところを教えてくれるものです。
大規模リフォーム営業では、プランも費用も最初から100点満点のものを出すことは、ほぼできません。そこをお客様にも理解してもらった上で、自分の精一杯を見てもらうんです。そのうえで、お客様のお考えを確認すると、 きっと落としどころが的を射ることに繋がり、契約率は必ずアップするはずです。 ぜひ、お試し下さい。
~POINT~
①プラン提案を説明する時は、まず「お客様が一番してほしいこと+α」の説明から行おう。 お客様の気持ちが盛り上がり、それ以降の話にもより一層耳を傾けてくれるようになる。
リフォームコンパス運営会社 アイコンパス(株)代表 西尾 肇
ゼネコンに勤務後、住友不動産(株)新築そっくりさんに約14年従事し、個人成績全国1位を数度獲得、また運営する営業所でも全国1位を獲得するなど継続してトップセールスの実績を持つ。独立後は大規模リフォーム専門の会社紹介サイト『リフォームコンパス』を運営。大規模リフォーム検討する、一般ユーザーに、会社だけでなく経験が多く役職ある人を担当者に指名して紹介する仕組みを作る。その他、セミナーや研修講師を年100回以上実施、コンサルも行う。
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