リフォームコンパス運営会社 アイコンパス(株)代表 西尾 肇
ゼネコンに勤務後、住友不動産(株)新築そっくりさんに約14年従事し、個人成績全国1位を数度獲得、また運営する営業所でも全国1位を獲得するなど継続してトップセールスの実績を持つ。独立後は大規模リフォーム専門の会社紹介サイト『リフォームコンパス』を運営。大規模リフォーム検討する、一般ユーザーに、会社だけでなく経験が多く役職ある人を担当者に指名して紹介する仕組みを作る。その他、セミナーや研修講師を年100回以上実施、コンサルも行う。
リフォームコンパス西尾代表による営業向けコラムの第六回。今月号は説明の仕方次第で変わる「他社と差が付く見積もり説明のポイント」について一緒に学ぼう。
【商談中】お客様の特別な存在になれる見積もり説明のポイント
お客様は価格だけで決める訳ではない
お客様にとって見積もりを提出される時がリフォーム会社を決める上で最初の山場であると同時に、営業マンにとっても緊張する場面のひとつです。もしかすると商談中のタイミングでは、双方ともに一番真剣になる時かもしれません。
お客様にリフォーム会社を決めた理由をお伺いすると、
①見積もりの説明が一番分かりやすかった
②自分たちのことを一番考えてくれていた見積もりだった
という意見が意外と多いのです。価格が理由ではないんですよね。つまり、見積もりの説明が分かりやすくてよかったというのは、会社を決める大きな理由になるのです。そう、見積もりの説明は方法によっては、他社と大きく差を付けられるポイントなのです。
では、どのようにすると良いのでしょうか?それは、見積もりの中身をただ説明するのではなく、各場所ごとに、どのような工事になるのか、なぜそのように計画したのか、をお客様にとって分かりやすく説明することが有効です。
見積もり説明は対面でしよう
お客様に「見積もりが出来ました。」とお伝えしたら、「メールや郵送で送ってください。」なんて言う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、見積もり説明は対面で行うようにしましょう。なぜならば、このタイミングこそ、自分を信頼してもらえるかどうかをジャッジしてもらう重要な場面になるからです。「この人は我が家のことをきちんと考えてくれている。この人にリフォームしてもらうと安心できる。」そう思ってもらえるチャンスなのです。
また、お客様にとって見積もりを比較する事は、とても難しいものです。それぞれの会社で書式も違うし、費用の違いがなぜ出るのかもわからない。だから、このタイミングでうまく見積もりを説明して、自社だけはお客様にとって特別な存在になるべきなのです。
「なぜこう計画したか」根拠を説明しよう
それでは具体的な見積もりの説明ポイントをお伝えしていきます。どんな工事をするのかということだけではなく、わが社がなぜそのような工事を計画したのかをリフォームの部位ごとに、その場所に行って説明すると、お客様にとても分かりやすく伝えることができます。
例をあげると、「このお部屋は収納としてお使いなので、フローリングは上張りにして壁の下地はそのままに、クロスだけを張替えています。一方、いま小学生のお嬢さんのお部屋は、まだ10年以上はここで過ごされるかと思いますので、下地ごと変えて断熱材もしっかりと入れてあります。窓も防犯上少し頑丈な面格子を付けるようにしています。それにお人形さんがたくさんあるようでしたので、収納の中も少し奥行きを持たせて棚をつけておき、片付けしやすい設計にしてみました。これが見積書のこの部分に該当します。」
というように、場所ごとに「なぜこうしたのか」↓「だから結果こうした」と、計画や見積もり金額の根拠を説明していきましょう。
見積もり説明は想いを伝える場
そもそも、お客様の大切な家を、大金を掛けて扱わせて頂くということを営業マン側がしっかりと認識する必要があります。見積もり説明は、契約してくれるかどうかを心配しながら、金額をお伝えする場面ではなく、お客様のためにプロとして考えたリフォームの計画や想いを分かってもらう場面です。
もちろん、いきなり100点満点はもらえないでしょう。ご希望を思い違いしたり、予算を超えてしまうケースが殆どです。しかし、その場所に立って根拠を示した見積もり説明は、書面だけの説明より分かりやすく気持ちも伝わるので、必ず気に入ってもらえるはずです。気に入ってもらえたら、細かい内容は徐々に修正していけばよいのです。ぜひ、自分の想いを込めて、見積もりを説明してみてください。お客様はきっと評価してくれるはずですよ。
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