輝きプランナークローズアップ~エコリフォーム 阿部 容子さん~Vol.3

今回登場するのは、主に大規模リフォームを手掛けるエコリフォーム(東京都江東区)で活躍する阿部容子さん(36)。現在入社11年目のベテランプランナーだ。事務職からスタートし、今や施主の小物をプランに取り入れる芸の細かさ、温かみを感じられるパース提案が強みのプランナーに成長を遂げている。


事務職でスタートも今やパース描きこなし大型案件で活躍

エコリフォーム(東京都江東区)阿部 容子さん


施主と職人つなぐコーディネーター

「リフォーム中もやりがいを感じていますが、引き渡し後、お施主様の家にお伺いした時に『すごく快適だよ』、『頼んで良かった』と感想をいただくことがとても嬉しいです」と話す阿部さん。提案力を必要とする大規模リフォームを多く手掛ける同社でベテランプランナーならではの仕事ぶりを発揮している。例えば現場管理について、「今は物ではなくて人をコーディネートするのが役目だと感じるようになった」という。

職人が丁寧に施工しても、現場が完成すれば施主にその努力は伝わらない。そのため、阿部さんは職人の仕事ぶりを施主に伝えており、それに対する施主の感謝を職人に伝えている。それにより、職人がまた精を出すという良い循環を生む。「私はお施主様と職人さんの真ん中にいる立ち位置です。工期が長期に渡る案件だと1年間お付き合いする方もいるので、ここの関係性をつなげられると嬉しい」

また、阿部さんがプランする時に大切にしていることは施主へのヒアリングだ。「お施主様が希望するプランと、リフォームする目的が合わない時があります。なぜしたいのか、どのような暮らしがしたいのかなどをしっかり伺うようにしています」と阿部さんは話す。

以前、仲の良い夫婦が阿部さんにリビングと寝室のリフォームを依頼した。施主が希望するプランは、リビングとキッチンが離れているもの。だが、そのプランだと奥さんが料理をしている時、ご主人は離れた場所にいる。仲が良い夫婦なのに会話をする時間が少なくなると感じた阿部さんは、リビングとキッチンが一緒になったプランを提案。その案が採用され無事、リフォームへと至った。

仕事の難しさについては、「お施主様によって対応が全然違うところ」だという。例えば、プレゼン資料1つとっても施主によって伝え方は異なる。画像を多く使った方が良い場合や、文章を多く盛り込む方が良い場合などさまざまだ。打ち合わせでも、プロに任せたい人もいれば、細かいところまで自分で決めたい人もいる。「お施主様によって対応が変わるのでマニュアル化ができません。その人の性格などを考慮しながら進めていきます。見極めが大事です」



◆ 温かみがある手描きのパース提案が強み

阿部さんはパースの描き方講座を動画で説明するなど、パースを使いこなしている。築40年弱のマンションの1室をリフォーム。キッチンを回遊式にするなど間取りを全て変更した。また、少なかった収納をできる限り増やした点も大きなポイントだ。

例えば、新たに設置したスパイスラックは施主から好評を得ている。「『ものすごく便利よ』とお声をいただきました。お施主様はカレーのルーを一から作るほどお料理好きの方。息子さんも料理をするし、家族みんながキッチンに立ちます。収納にはこだわりました」と阿部さんは話す。

リフォームのきっかけは施主の息子が独立して家を出たこと。夫婦二人の生活となるため、生活しやすいようにフルリフォームした。

「平面だとイメージしにくいけど、絵を描けば何を収納できるのか分かりやすい。平面図に家具を入れたり色を塗ったりすると、分かりやすいしわくわく感もあります」



事務職から出発、頼れる存在へ

同社で欠かせない存在となっている阿部さんだが、スタートは大変だった。卒業後、ゼネコンへインテリアコーディネーターとして入社したが、3〜4ヶ月後に所属していた部署がなくなってしまった。そのため事務職として働くことになったが、やりたいことを諦められずに1年で退職。だが、就職活動を始めたものの、未経験でインテリアコーディネーターとして採用してくれる会社はなかなか見つからない。諦めて実家に帰ろうかと考えていたところ、事務職からのスタートで良いならと阿部さんを採用したのがエコリフォームだった。

「今後は、ローンなど様々な相談も乗れるようなコーディネーターを目指したいです」と意気込みを語ってくれた。














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