いちから学ぶ現場調査【外壁リフォーム】Part1

 『いちから学ぶ現場調査シリーズ』では、各施工部位における現場調査のノウハウを分かりやすく1から解説していく。


外壁工事の施工業者

・足場業者

現場により

・塗装業者 ・大工・シーリング業者


PART1 最初に建物情報を確認

外壁調査は建物の寿命に関わる大事な調査だ。時には塗装だけでは済まず、大きな工事をしなければならないこともある。現地調査の前に建物の情報を確認して適切なリフォーム提案を。



建物情報のチェックポイント

◆まず確認することは、既存がどんな外壁材で仕上げられているかということだ。仕上げには主に乾式では窯業系サイディング、湿式ではモルタルが使用されている。現在新築住宅では窯業系サイディング仕上げが約7割、モルタル仕上げが約1割と、大きなシェアの差があるが、外壁の傷みが気になる築30年ほど経った住宅では両者の差は五分五分だ。


【サイディング】

サイディングパネルのつなぎ目があることで見分けがつく。

窯業系はデザインが豊富で人気が高い。金属系は軽いため重ね貼りに多く用いられる。樹脂系は凍害や塩害に強いため、豪雪地域や塩害地域にも安心して使える建材だ。他に木材サイディングもある。


【モルタル】

塗り壁なので継ぎ目が無く、叩くと硬い。

セメント1に対して砂を3の割合で混ぜた後に水を追加して練り込んだ建材。仕上げはリシン吹き付け、スタッコ仕上げなど。


築年数とリフォーム歴を確認しよう。特にサイディングは築年数により構造に違いがあるので気を付けたい。前回の塗装工事で膨れやはがれなどの問題がある場合はもちろん、問題が無い場合でも、前回の塗装に使用した塗料がわかれば教えてもらおう(例 弾性塗料 油性塗料 水性塗料)。サイディングの場合は、前回シーリングを全部打ち替えたのか、あるいは傷んだ箇所のみ補修したのかも確認できると良い。


雨漏れしたことがあるか、室内に雨シミがあるかお客様に確認しよう。場合によっては雨漏れ調査を行う必要があるかもしれない。


図面の有無を確認しよう。現地調査では平面図と立面図を見ながら実際と相違がないか確認することになる。図面が無い場合は巻き尺やレーザー計測器で実測するので、図面が無いことがわかれば調査の時間に余裕を持つようにしよう。最近は実測に時間をかけたくないという人向けに、建物の画像から壁や屋根、開口部、付帯部などそれぞれの寸法を自動的に計測するという便利なタブレットデバイス用アプリも販売されている。



外壁工事の方法

外壁のリフォーム工事は大きく分けて塗り替え、重ね張り、張り替えの3通り。外装材の劣化状況や下地のメンテナンスの必要性などを考慮して方法を検討しよう。また大掛かりな工事は建物の構造により確認申請が必要になる場合があるので注意しよう。

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