スペースを立体的に活用出来るシンク

シンクは進化して、より使いやすく便利に。洗い物がラクになるだけでなく、シンクが作業スペースにもなる。

清掃性、快適性が向上し、選択の幅が広がっている最新シンク

キッチンシンクの素材は、カウンター同様、ステンレスと人工大理石が大半を占める。オーダーキッチンでは、ホーローシンクが選ばれることもあるが、数は少ない。

シンクとカウンターが同素材なら、接合部の継ぎ目が気にならず、掃除がしやすくなる。一方、人工大理石カウンターにステンレスシンクを合わせると、継ぎ目ができ、ここに汚れがたまりやすくなってしまう。シームレス接合といい、継ぎ目をなくす工夫をしている製品もあるので、できるだけ接合部に段差や継ぎ目がないものを選びたい。

継ぎ目をなくすだけでなく、油や汚れをはじく表面加工を施すなど、シンクの清掃性は向上している。また、野菜くずなどのゴミが排水口に流れやすい形状で、ゴミが残りにくくなったシンクもある。

あわせて、快適性が向上しているのが最近のシンクの特徴だ。例えば、シンクの静音設計。制振材などの工夫で水ハネ音を軽減している。この機能は、目で見ただけではわからないので、顧客が製品を選択する際には忘れてしまいがち。メーカーのカタログなどでしっかりと性能を確認しておきたい項目だ。

新しい形のシンクも登場している。洗い場としてだけではなく、作業スペースとして活用でき、キッチンでの作業がスムーズになる。

【提案のひと工夫】

うどんをシンクの中で一気に水締めできる

シンク選びでは、デザイン性を重視されるお客様と機能性重視のお客様とで二極化してきていると感じます。デザイン重視の方は、人造大理石と同色のシンクを選ばれることが多いですね。機能性で選ぶ方に人気のシンクは、シンク内で調理作業ができる商品です。なんと言っても365日うどんを食べる香川県民にとってありがたいのは、シンク内に取り付けた網を利用して、うどんの湯切りや水締めが一気にできること。天板の上でこの作業をすると、天板に湯が流れてしまう上、湯切りと水締めの作業に手間がかかります。「うどんをシンクの中で一気に水締めできます」などと、具体例を交えて説明すると便利さを実感していただけますね。


【キッチンシンクのポイント】

◆素材はステンレスか人工大理石が多い

◆カウンターとの継ぎ目がないものを選べば汚れにくい

◆汚れにくい表面加工や形状で清掃性アップ

◆静音設計をしっかりと確認する

◆新しい形のシンクで作業性が向上


使い勝手が向上し、便利になった最新シンク


【プロの視点】シンクのサイズは広い方がいい? じっくり検討を

既存のキッチンのシンクを狭いと感じていたら、シンクサイズを広げることを検討したい。しかし、限られているキッチンの幅の中でシンクサイズを広げれば、作業スペースはその分、狭くなってしまう。シンクを広げるのか、作業スペースを確保するのかは、顧客の希望をじっくりヒアリングして決めていきたい。現状のキッチンのサイズで不便と感じている点は何か、リフォーム前のキッチンに立ちながら考えてもらうとよいだろう。シンク部分を作業スペースとしても活用できるシンクを採り入れることで、解決できる問題もありそうだ。

また、一昔前の幅の狭いシンクから最新のシンクに変わると作業スペースが狭くなるケースがあるので要注意。プランニングの段階で、シンクの位置、作業スペースの大きさなど、具体的なことも顧客に伝えながら、プラン作成を進めていこう。

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