最近のユニットバスは清掃性が大幅にアップ! 簡単な手入れでキレイを長くキープできる。
汚れ落ちがよい床
最近のユニットバスは素材や形状、表面加工に工夫が施され、汚れがつきにくく、また、落としやすくなっている。
たとえば、床の表面に撥油性を持たせたタイプなら、汚れの主な原因である皮脂などの油を弾き、汚れがつきにくくなる。
親水性を持ったタイプもある。親水性とは、水となじみやすい性質のことで、皮脂などが付着しても、水をかけるだけで汚れが浮き、落ちやすくなる。撥油性と親水性の両方を併せ持つタイプもある。
また、床の表面に細かな傷がつくと、そこに汚れが入り込み、黒ずみの原因に。磁器タイルなどの硬い素材でできた床なら、傷が付きにくく、汚れも付着しにくい。
また最近は、床の溝にも着目し、溝を浅くしたタイプが増えている。溝が浅ければスポンジが奥まで届き、汚れが落としやすくなる。水はけも良く、翌朝には床がカラリと乾く。
手入れがラクな人大浴槽
一般的な浴槽の素材であるFRP(繊維強化プラスチック)は、硬度が低く、長期間使用すると細かな傷がつき、汚れの原因になっていた。ホーローやアクリル人工大理石の浴槽なら表面の硬度が高く、滑らか。傷に強く、スポンジで軽くこするだけで汚れが落ちる。
ほかにも、浴槽の表面に撥水性や撥油性のコーティングを施し、水や脂を弾いて防汚性を高めたタイプもある。
カビが生えにくい目地
従来の目地材はゴムのように柔らかく、ブラシなどで強くこすると傷がつき、カビの根も入り込みやすかった。最近では、硬めの樹脂でできた目地材が登場している。傷がつきにくく、カビの根も入り込みにくい。
また、床と壁の接合部や、浴槽と壁の接合部を少し高い位置に移動させることで、水や汚れをたまりにくくしたタイプもある。ほこりがつきにくい浴室ドア 浴室ドアはパッキンやドア下のガラリをなくしたものが主流になっている。また、ドアの下部にあった換気口を上部や側部に移動させることで、汚れをたまりにくくしている。
【提案のひと工夫】
キズがつきにくい人造大理石の浴槽をお勧め
きれいな浴室を保つために、キズがつきにくい材質のものをお勧めしています。細かいキズに汚れやカビが入り込むと、どんなに手入れをしても元のようにきれいにならないので。
古い浴室を見ると、特にキズが目につくのは浴槽。一般的に多いFRPの浴槽は、年数が経つと細かいキズが無数についてしまいます。そのため新規の入れ替えでは、人造大理石の浴槽をお勧めしています。とはいえ、人造大理石にすると価格が上がるため、お客様も迷われます。そんな時お勧めするのが「ショールームの体験スペース」。例えばTOTOではFRP浴槽と人造大理石浴槽にそれぞれ油性マジックで落書きをして、シャワーで水をかける体験ができるショールームもあります。体験して素材の違いを納得された上で人造大理石にされる方が多いですね。
【浴室の清掃性のポイント】
◆汚れにくい床を選ぶ
◆表面の硬度が高いものなら傷がつきにくく、汚れにくい
◆床の溝は浅めが水はけがよく、掃除もしやすい
◆目地は傷がつきにくく、カビが生えにくいものを選ぶ
◆目地の位置を高くしたものなら汚れがたまりにくい
◆浴室ドアは掃除しやすいシンプルなものを選ぶ
【場所別 ユニットバスの清掃性】
【プロの視点】風呂上がりのひと手間でカビ対策
ユニットバスの清掃性が向上したとはいえ、日々の手入れは欠かせない。湿気の多い浴室では、特にカビ対策は必須。カビは栄養(皮脂汚れや石鹸カス)、温度(20~30℃)、湿度(70~90%)の3つが揃うと繁殖しやすくなる。カビを予防するには、栄養となる汚れを落とし、温度と湿度を下げることが大切。入浴後のちょっとしたひと手間がカビ予防に有効だ。
①汚れが付きやすい床や壁に熱めのシャワーかけて汚れを落とす
②冷たいシャワーをかけて室温を下げる
③浴室乾燥機で浴室内を乾燥させる
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