機能が充実してより使いやすく
構造や開閉方式の違いで室内扉の種類はわかれている。設置スペースや暮らしのニーズに合った扉を選ぼう。
設置場所・用途を考慮して使いやすい扉を選ぶ
一口に扉といっても開き戸や引き戸、クローゼット扉、和風の建具、可動間仕切りといろいろある。ここでは洋風の室内開き戸と引き戸について種類と住まいに合った選び方をまとめて紹介する。
扉の種類は構造による分類、開閉方式による分類の大きく2つにわけられる。近年は機能性扉の種類が増えてきた。たとえば、通気や音に配慮したもの、ペットドア付き、バリアフリー対応、キズや汚れに強いなど、ライフスタイルに合わせやすく、生活環境の困りごとをサポートする扉が揃っている。設置場所や使う人を考慮し、適切な扉を選びたい。
施工時に注意したい場所は、トイレだ。築年数が経過した家のトイレは内開きが多く見られるが、万が一、トイレ内で人が倒れたときに備え、外開きへの変更を提案しよう。その際、外開きにすると廊下やホールを通る人と干渉することになる点もしっかり伝えよう。
ドアハンドルなどのパーツも充実しているので、インテリアに合わせてデザインを楽しむこともできる。
室内扉選びのポイント
- 適材適所でドアを選ぶ
リビング/寝室/トイレ/洗面室
- 機能性ドアの種類が豊富
開閉方式の特長を考慮する気密性/作動性/開口幅/バリアフリー/通気性/防音性
- 開閉のしやすさ、安全性
- 出入りが多い場所は引き戸が便利
【知っておこう!】扉の基礎知識
「構造」と「開閉方式」による扉の分類を理解しよう。
扉の構造
- ムク建具
無垢材を使用した建具。高級感がある。重量もある。
- かまち組み
タテとヨコの桟(さん)を組み合わせた建具。
- フラッシュ戸
扉を構成する骨組みの両面に、合板などを接着した建具。軽量。
- ガラス戸
板ガラスをはめ込んだもの。
扉の開閉方式
前後に余裕があるなら「開き戸」
《片開きタイプ》
1枚の扉をスライドさせる。壁内に収納する引き込み式もある。
《親子タイプ》
ふだんは親扉だけで開閉し、大きな荷物の出し入れの際は両方開く。
《折れ戸ドア》
扉を開ける際の飛び出しやデッドスペースが少ない。廊下に面したトイレなどに便利。
左右に余裕があるなら「引き戸・吊り戸」
《片引きタイプ》
1枚の扉をスライドさせる。壁内に収納する引き込み式もある。
《引き分けタイプ》
2枚の扉を左右に分けてスライドさせる。大きな開口がとれる。
《引き違いタイプ》
2枚の扉の左右どちらからも開閉できる。2枚をはずせば大開口にも。
用途に合わせた室内扉いろいろ
《大開口でトイレ介助がしやすい》
ひきドア(大建工業)
通常使用時は引き戸として、車いすや介助が必要なときはフルオープンに。
《車いすの利用も簡単》
2枚連動吊戸(大建工業)
扉2枚が連動。通過中に扉が閉まらない。敷居もないので移動もラク。
《狭い場所に最適》
ベリティス 折れ戸(パナソニック)
開閉スペースは開き戸の3分の1。他のドアと干渉する場合にも適している。
《通気性を備えたドア》
ベリティス 全館空調対応ドア(パナソニック)
全館空調を使用する場合でも、通気量を確保するガラリ付きドア。
《光を取り入れる》
ベリティス 内装ドア 採光タイプ(パナソニック)
採光部には割れにくい樹脂板を使用。デザインのバリエーションも豊富。
《気になる生活音を軽減》
音配慮ドア(大建工業)
一般的なドアと比べ、約30~50%音漏れを軽減する。寝室や子供部屋に。
《空間を開放的に仕切る》
ラインフレーム(大建工業)
スタイリッシュな間仕切り戸。インナーテラスに最適。
《ペットも快適》
ペットドア(大建工業)
くぐり戸は、ペットが傷つかないポリカーポネート樹脂製。
《こだわりのデザイン》
ベリティス プラスレーベル ソイルブラック柄(パナソニック)
黒漆喰や土、鋳物を思わせる質感で、高級感を演出できる。
《リフォームに最適な吊り戸》
ベリティス Y 戸車引戸 アウトセット納まり(パナソニック)
壁面にレールを取り付け、下レールで納める。引き込みスペース不要。
《ランマ窓で換気》
ラシッサ ランマ付ドア(LIXIL)
上部のランマ単体が開閉。ドアを開けずに換気できる。
《必要に応じて両開きに》
親子ドア(大建工業)
大きな荷物を搬入する際は、両面開くと開口が広く取れて便利。リビングなどに。
リフォマガ2023年9月号掲載
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