勝手に比較!住宅の設備・建材まとめてみました!~ガスコンロ編

IHに引けを取らない安全性

小さなお子様や高齢者のいるご家庭でも安全に使うことができるガスコンロ。最近では清掃性やデザイン性もアップしているため、特徴を抑えて提案しよう。



ガス使用中の異常を察知
Siセンサー搭載で安全性能が充実

キッチンの加熱調理機器については、火を使わないIHクッキングヒーターの方がガスコンロよりも安全と思われるが、ガスコンロも安全面では引けを取らない。Siセンサーという安全装置の搭載が義務付けられているため、安全性が高まっているのだ。

Siセンサーコンロとは、鍋底の温度を感知する「温度センサー」と立ち消えを感知する「炎検知センサー」の機能を持つコンロのこと。

以前は、3口あるバーナーのうち、Siセンサーコンロは1口あるのが主流だった。2008年にガス事業法などの法制化により、安全基準が見直され、現在、販売されているものは全てのバーナーにSiセンサーを搭載している。

国の安全基準では「調理油過熱防止装置」と「立ち消え安全装置」を義務付けている。それに加え、「消し忘れ消火機能」「早切れ防止機能」を業界の安全基準として定めている。そのため、現在発売されているガスコンロには、これら4つの安全基準が備わっている。

メーカーによる独自の安全機能は、機種によって少しずつ仕様が異なる。より安全性の高いものを求めるのなら、上位グレードのものを選べば間違いはないが、基本的にはどのコンロも安全性を追求したものとなっている。



Siセンサーコンロのポイント

  • 全てのバーナーに標準装備
  • 異常な温度上昇を制御し、調理油の自然発火を防ぐ
  • 立ち消え時のガス漏れを防ぐ
  • 鍋の過熱しすぎを検知し、消し忘れによる事故を防ぐ



【知っておこう!】使い方を誤ると安全機能は働かない

Siセンサーは使い方を誤ると安全機能が働かない。取扱説明書にも記載されているが、使用上の注意点は口頭で伝えておこう。


1.温度センサーの注意

鍋底と温度センサーがしっかり密着できるように使うことが大切。底が丸い鍋や、底の中央部分がへこんでいるような鍋ではSiセンサーが働かない。鍋底に汚れがついた鍋や鍋の傾きもNGだ。


2.調理油過熱防止装置の注意

揚げ物をする場合、熱が伝わりにくい鍋では、正しく機能しない。調理油が高温になりすぎると自動発火の恐れがあるため、耐熱ガラスや土鍋などを使うと危険だ。



Siセンサーコンロの安全機能いろいろ

《国の安全基準》

  • 立ち消え安全装置

煮こぼれなどで炎が立ち消えてしまったときには自動的にガスを止め、ガス漏れによる事故を防ぐ。

画像提供/リンナイ


  • 調理油過熱防止装置

鍋底の温度を感知し、調理油が高温になりすぎないように火力を抑制。調理油の自然発火を防ぐ。



《業界の安全基準》

  • 早切れ防止機能(高温自動温度調理機能)

炒め物をするときなど、火力を調節して高温をキープ。万が一の時には30分で消火する。

画像提供/ノーリツ


  • 消し忘れ消火機能

火を付けたまま一定時間経過すると自動で消火する。



《多くのコンロに搭載されているその他の安全機能》

  • 焦げ付き防止機能

温度センサーが鍋底の焦げはじめを感知し、直ちに消火する。機能がないものと(左)比べると鍋の焦げ付き方が違う。

画像提供/リンナイ


  • 鍋なし検知機能

コンロに鍋が乗っていないと点火せず、調理中に鍋を持ち上げると弱火になり、約1分後には自然消火する。

画像提供/パロマ


  • 感震停止機能

地震などで揺れを感知すると自動的にガスを止めて消火する。

画像提供/パロマ


  • 中火点火

最初は中火で火が点くため、袖口への引火の危険を防ぐ。


  • グリル過熱防止機能

グリルにも温度センサーを搭載し、グリル内の温度が異常に上がると自動で消火する。



最新ガスコンロ選びはここをチェック

清掃性の向上

従来のガスコンロに比べ、清掃性が格段に良くなっている。五徳は小さくなり、汁受け皿がないフラットな天板が主流になった。天板の素材として人気があるのはガラストップ。見た目の美しさに加え、耐久性に優れ、汚れを落としやすい。

画像提供/ノーリツ


充実の調理機能

調理機能も充実だ。炊飯や麺ゆでモードだけでなく、「オート調理機能」では料理にあわせて火加減調整する。機能が高性能になるほど高価格になる傾向があるので、必要な機能を見極めたい。

画像提供/ノーリツ


豊富なデザイン

デザインの主流はスタイリッシュでシンプルなもの。なかには、ガラストップの色を選べる機種や、レトロな雰囲気をもつ個性的なものなど、デザインも豊富。気に入ったガスコンロを選ぶと気分の上がるキッチンになる。

画像提供/リンナイ(リッセ)



最新ガスコンロの特徴いろいろ

《清掃性》

親水アクアコート(ノーリツ)

親水性コーティングされた汚れを落としやすいガラストップ天板。鍋が横からぶつかっても割れにくい設計。


ヒートカットトップ(パロマ)

温度軽減効果があるトップレートで、バーナー周りがこびりつきづらく、お手入れが簡単。


シールド構造(リンナイ)

煮こぼれなどが器具内部へ入らないように工夫された構造。


《調理機能》

アプリで自動調理ガイド機能

専用アプリを使ってスマホからコンロにレシピを送信すれば火加減を調整してオート調理。さらにコンロの状態もスマホで確認できる。

画像提供/パロマ


Wワイド火力バーナー

左右どちらのバーナーもとろ火から高火力まで対応。炒め物から煮物まで2口同時に使えて効率的。

画像提供/リンナイ


オート調理機能

メニューに応じた火加減で自動調理できる。麺ゆでモードや煮るオートなど様々な調理に対応。

画像提供/ノーリツ


《デザイン性》

AVANCE(パロマ)

操作部を天板に配置したタッチスイッチですっきりとしたデザイン。見やすさがアップし操作もしやすい。


プラスドゥ(ノーリツ)

ステンレスと鉱物製五徳の存在感が魅力。本格的なデザインでプロの厨房のようなキッチンに。


リッセ(リンナイ)

操作部を収納出来てフェイスデザインがスタイリッシュ。ガラストッププレートは4色から選べる。



リフォマガ2022年12月号掲載

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