勝手に比較!住宅の設備・建材まとめてみました!~窓の断熱編

室内で一番熱の出入りが大きい場所は窓!

住まいで一番熱の出入りが大きい場所は窓。夏の暑さや冬の寒さ対策には窓の断熱を提案しよう。



窓の断熱で季節を問わず快適な家に
主な方法と性能向上のポイントとは

窓を断熱すると、室内の温度を一定に保ちやすくなる。結果、冷暖房の稼働効率が良くなり、光熱費の削減につながる。また、屋内外の温度差で起こる結露の抑制や、寒暖差が原因で引き起こされるヒートショック防止にも効果的である。

主な窓の断熱方法は、「窓ごと断熱窓に交換」、「室内外の窓を二重窓にする」、「ガラスのみ交換」だ。

断熱窓提案における性能向上のポイントは、「サッシの樹脂化とガラスの複層化」だ。サッシに使われる素材は、主にアルミや樹脂。アルミは軽くて腐食に強いが、熱を通しやすい欠点がある。一方の樹脂は熱を通しにくく、アルミの約1400倍断熱性が高い。

複層ガラスは、2枚以上のガラスを重ね、その間に中空層をもたせたガラスのこと。単板ガラスより、2枚、3枚と多層になる程、断熱性がアップする。また、中空層は空気、アルゴンガス、クリプトンガス、真空の順に断熱性が高くなる。さらに、中空層があることで音の出入りが抑えられ、防音効果も期待できる。



複層ガラスのしくみ

ガラスとガラスを重ね、その間に中空層をもたせている。単板ガラスより、2枚、3枚と多層になる程、断熱性がアップする。

画像提供:YKK AP



【知っトク】熱貫流率(U値)とは

熱貫流率(U値)とは、内外の温度差を1度とした時、窓ガラス1㎡あたり1時間にどれくらいの熱が流れるかを表す。この数値が小さい程、断熱性に優れている。単位は「W/㎡・K」。



断熱窓提案 性能向上のポイント

断熱窓提案はサッシの樹脂化とガラスの複層化がポイント。耐久性が求められる室外側にはアルミを使い、室内側には樹脂を使ったアルミ樹脂複合窓もある。



サッシの樹脂化

樹脂はアルミの約1400倍の断熱性がある。


ガラスの複層化

複層ガラスは単板ガラスの約2倍の断熱性がある。

画像提供:YKK AP



代表的な窓の断熱リフォーム方法

代表的な窓断熱リフォーム3つの方法を紹介。


1.窓ごと断熱窓に交換

壁をカットして枠ごと交換する方法と、枠を残して新規サッシをかぶせる方法(カバー工法)がある。


《アルミ樹脂複合窓》エピソードⅡ NEO(YKK AP)

室外側にアルミ、窓の室内側に樹脂を使用。ガラスはLow-E複層ガラス。


《樹脂窓》レガリス(LIXIL)

高性能5層ガラス。高い断熱性と一般的なトリプルガラス同等の軽さを両立。


《樹脂窓》トリプルスマージュⅡ(三協アルミ)

Low-Eトリプルガラス。木目調カラーが選べる。


2 - ①  室内側を二重窓に

既存の窓はそのままで室内側に内窓をつける。工事が比較的簡単で、短時間でリフォーム完了できる。


《樹脂窓》マドリモ 内窓 プラマードU(YKK AP)

引違い窓(2枚)は、必要寸法が73mm以上。窓枠の奥行きが73mmに満たない場合、ふかし枠を使って設置する。


《樹脂窓》プラメイクE Ⅱ(三協アルミ)

引違い窓(2枚)は、必要寸法が68㎜以上。窓枠の奥行きが68mmに満たない場合はふかし枠を使って設置する。


2 - ②  室外側を二重窓に

既存の窓はそのままで室外側に外窓をつける。室内側のリフォームが難しい場合に。


アルメイク(三協アルミ)

既存窓とアルメイクの間にできる中空層で高い断熱効果を発揮する。


3 . ガラスのみ交換

既存の窓から単板ガラスを外して、複層ガラスなどに交換する。比較的安価で高性能なガラスにリフォームできる。


アタッチメント付複層ガラス(YKK AP)

既存の窓からガラスを外して、アタッチメント付のガラスに取り替えるだけ。手軽に複層ガラスに交換できる。


※1たてすべり出し窓の場合。熱貫流率はJISA4710に基づく社内試験値。

※2たてすべり出し窓の場合。アングル付・無(同等納まり)。JISA4710-2015に基づく社内試験値。

※3アルミサッシ+単板ガラスの引違い窓に、樹脂サッシ+複層ガラスの内窓を設置した場合。



リフォマガ2022年11月号掲載

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