勝手に比較!住宅の設備・建材まとめてみました!~粘土瓦編

塗り替え不要!メンテナンスコストがかからない

メンテナンスの手間がかからないのが粘土瓦のメリット。伝統を守りつつ、軽量防災瓦の開発が進む。自然災害に強くなり、葺き替え用の屋根材としても注目だ。



耐久性が高く、塗り替えが不要
災害に強い軽量瓦・防災瓦に注目

粘土瓦は粘土を成型し、1000℃以上の高温で焼き固めた瓦。日本の伝統的な屋根材で古くから使われてきた。瓦の形には和瓦(J形)のほかに、洋瓦(F形、S形)もあり、日本家屋だけでなく洋風の建物にも使われる。

釉薬を塗ってから焼く「釉薬瓦」と釉薬を使わない「無釉薬瓦」がある。どちらの瓦も耐火性・防水性に優れ、耐久性も高い。劣化や色あせがなく、塗装によるメンテナンスが不要で、瓦自体の寿命は50年以上と長い。価格が高いため初期費用はかかるが、メンテナンス費用がかからず、トータルコストは抑えられる。

粘土瓦は、断熱性が高く、季節による気温差の影響を受けにくい。遮音性にも優れていて、雨音が室内に響かないなど、日本の気候に適した屋根材だ。

凍害が発生する可能性はゼロではないため寒冷地では注意が必要だが、吸水率を抑え、凍害に強い粘土瓦もある。

メンテナンス性がよく、日本の風土にマッチしているだけでなく、最近では、災害に強い「防災瓦」が開発され、地震や風災にも強い屋根瓦として進化している。



粘土瓦のポイント

〇耐久性が高い・・・塗装によるメンテナンスが不要

〇防水性が高い

〇断熱性が高い・・・夏涼しく、冬暖かい

〇遮音性がある・・・雨音を響かせない


×重い

×価格が高い

×割れることがある

×凍害の可能性がある



「ガイドライン工法」で風害に強い屋根に

令和4年1月より、新築(増築の場合は増築部分)の瓦葺き工事はすべての瓦を固定する「ガイドライン工法」が義務化された。リフォームにおいては「改正後の基準で葺き替えることが望ましい」とされている。



【知っておこう!】粘土瓦にそっくり?!セメント瓦・コンクリート瓦に注意

セメント瓦やコンクリート瓦は、今では生産されていないが、既存の住宅には使われている。これらは、粘土瓦と違い、定期的な塗装が必要だ。粘土瓦と形が似ているため間違えないようにしたい。また、セメント瓦とコンクリート瓦では、塗装時に使用するシーラーが異なる点も要注意。屋根材をしっかり見分けて、正しいメンテナンスを行うことがとても重要だ。



メンテナンスの手間がかからない

「塗り替え」をしなくていい

  • 「10年に一度の塗装」が不要
  • メンテナンス費用が少なく済む


「定期点検」は必ず行う

  • ズレや割れがないか
  • 漆喰の劣化の進み具合はどうか


40年目くらいには「葺きなおし」を

  • 瓦を下ろして下地を直す



粘土瓦(防災瓦)のいろいろ

軽量化が進む粘土瓦。瓦同士をかみ合わせて固定する「防災瓦」が開発され、災害に強い屋根材へと進化している。


スーパートライ美軽(鶴弥)

1平米あたり31kgの軽量実現

中空構造にすることで従来品と比べて28%の軽量化。耐風性・防水性も兼ね備えている。


和形(銀いぶし瓦)53A(栄四郎瓦)

和洋どちらの建築にもマッチ

現代建築にも適応する、いぶしの和瓦。瓦同士が支え合う防災機能で、地震や台風対策に。


セラム21(新東)

曲線美が特徴的なS形瓦

混ぜ葺きするとさらに美しさが増す。防災機能付き2段切込により、防災性・施工性がアップ。


スーパートライ110 タイプⅠ(鶴弥)

格調高く華やかな印象に

ハイパーアームとアンダーロックで上下の瓦を固定。強風時や大地震で威力を発揮。



リフォマガ2022年7月号掲載

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