多灯照明であかりをたのしむリビング照明
照明は部屋の雰囲気を決める重要なパーツ。複数の照明を組み合わせる「多灯照明」がリビング照明として注目を集めている。居心地のよいリビングのための照明をプランニングしよう。
「多灯照明」はリビングにぴったりの手法
シーンに合わせて使い分けよう
従来、一部屋に一つの照明を配置する「一室一灯」という考え方が一般的だった。現在では「一室多灯」の多灯照明が増えている。
多灯照明は、複数の照明器具を室内に分散させて配置。さまざまな照明器具を使い、部屋をいろいろな方向から照らす。ひとつひとつの照度は低くても、それぞれをオンオフすることで、部屋の明るさを調整できる。例えばリビングでは「遊ぶ」「勉強や仕事をする」「くつろぐ」など、いろいろな場面を過ごす。十分な明るさが必要なときや、暗めの照明でリラックスしたいときなど、シーンによって明るさを使い分けたい。多灯照明なら、シーン別の演出が可能だ。
また、照明の「色」は「色温度」で表される。電球色から昼光色まで、あかりの色による違いも知っておきたい。調光・調色できる機器もあり、これなら、スイッチ操作で照明の色や明るさを調整できるので便利だ。
照明器具は点灯していないときにもインテリアの一部である。昼間も過ごすリビングの照明こそ、デザインにもこだわりたい。昼も夜も美しい照明器具で満足度がアップする。
色温度とは?
K(ケルビン)で表される「あかりの色」
【電球色】2700 ~ 3200K
- 暖色系。温かみがある
- リラックスやくつろぎの時間に
【温白色】3500K
- 電球色と昼光色の中間
- 温かみと爽やかさを併せ持つ
【昼白色】5000K
- 太陽光に近い色、明るい白色
- 料理や趣味など作業するときに
【昼光色】6500K
- 青みがかった、すっきりとした色
- 学習や仕事など読み書きするときに
写真提供/パナソニック
一室一灯と多灯照明
それぞれのメリットとデメリット
多灯照明のメリット・デメリットを知り、一室一灯との違いを理解した上で導入することが大切だ。
一室一灯
【メリット】
○ 部屋全体が明るい
○ 器具はひとつだけでよい
○ 設置場所に悩まない
○ スイッチはひとつだけ
【デメリット】
× 部屋にメリハリがない
× 明るさを調整できない
× くつろぐには明るすぎる
一室多灯
【メリット】
○ 部屋にメリハリがある
○ 雰囲気がよい
○ 明るさの調整ができる
○ 省エネにもなる
【デメリット】
× 器具が複数必要になる
× 設置場所に悩みがち
× 複数のスイッチ操作が面倒
照明器具のいろいろ
シーリングライト
- 室内を均一に照らす
- メイン照明になる
シャンデリア
- 複数の光源をもつ
- デザイン性が高い
ペンダントライト
- 大きめタイプならひとつで
- 小型のものを複数並べても
スポットライト
- 照らす向きを変えられる
- 壁や天井を照らして間接照明にも
ブラケットライト
- 部屋のアクセントになる
- 補助照明としての役目も
ダウンライト
- 天井に埋め込んで設置
- 「光」を楽しむ
リフォマガ2022年2月号掲載
0コメント