オイル・ラッカー・ウレタン・UVの4系統
「木材保護塗料」は、床材や家具の木部に使用することで、美観を保つとともに木を保護して耐久性を高める効果があります。木質保護塗料は、主に「オイル系」「ラッカー」「ウレタン系」「UV」の4つに分類されます。
オイル系は、塗膜を作らないタイプで、木の調湿作用を生かしたい場合に適しています。植物油が原料なので臭いが少なく、安全性も高くなります。しかし、乾燥時間が長く、定期的なメンテナンスも必要です。床面にオイル系を使用する場合、半年に1度は再塗装するのが理想です。
ラッカー系も塗膜を作らず、木の呼吸を妨げない塗料です。乾燥が早く施工性も良く、低コストの塗料です。しかし、他の塗料と比較して耐久性が低く、VOCの放出量が高くなります。
ウレタン系は、表面に強度の高いポリウレタン塗膜を形成するタイプで、塗膜強度が高く、耐候性に優れています。デメリットとして塗膜で木の呼吸を妨げてしまう点や、塗装可能時間が短いため、広範囲に使用する場合に塗膜変色が生じる塗料があるので、注意が必要です。
UVは、紫外線を当て表面の塗膜を硬化させる塗料です。一瞬で硬化するため施工性が良いのが特徴です。塗膜の強度が高いためキズに強く、床に施工すれば基本的にワックスがけの必要はなくなります。デメリットは、価格が高い点、ウレタン系塗料同様に塗膜で木の呼吸を妨げてしまうという点です。
商品選びのポイント
施工性の良い商品をチョイス
商品を選ぶ際は、まずは用途に応じて4つのタイプのどれにするかを選びましょう。そして選んだタイプの中で、施工性が良いものを選ぶようにしましょう。
1分間で理解する木材保護塗料
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ワンポイント
木材保護塗料の4タイプは、それぞれ乾燥時間の長さが異なります。オイル系は12~24時間、ラッカー系は約1時間、ウレタン系は1時間~3日間、UVは照射後すぐです。価格では、安い順にラッカー、ウレタン、オイル系、UVの順です(例外もあり)。メリットとデメリットをしっかりチェックして選ぶようにしましょう。
リフォマガ2021年8月号掲載
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