主にヒーター式と蓄熱式とPTCヒーター式
「電気床暖房」は、大きく「電熱線式」「蓄熱式」「PTCヒーター式」に分けられます。電熱線式は、パネルを敷くだけなので、施工が簡単です。部分暖房のように小スペースに設置したい時に有効。温めたい部分だけ温められるので、電気代が無駄になりません。複数の部屋や広範囲で使用する場合はランニングコストが割高になります。
蓄熱式は、主に電気代の安い深夜電力を利用して蓄熱し、日中に放熱させます。効率的でランニングコストが抑えられ、とくに広い範囲に設置した際に高い効果を生みます。蓄熱体はそれほど高価ではありませんが、断熱材を入れるなど初期費用がかかります。
PTCヒーター式は、自動温度調整機能があり、寒ければたくさん発熱し、暖まると発熱を制限するため省エネにつながります。ヒーターが薄いので、床高をあげずに施工できるため、リフォームの際にも導入しやすいメリットがあります。ただし、電流が床面全体に流れ、暖かさを感じるまでに時間がかかります。
商品選びのポイント
安全性とランニングコスト
商品選びのポイントは安全性です。安全面の確保のため、温度感知するためのセンサーがきちんと付いているか確かめる必要があります。電気安全環境研究所が法令に基づき製品の審査・認証を行い付加する「S-JET」マークを取得していること、さらに日本電気床暖房工業会による『S-JEF』認証マークを表示していることが、安全性を確かめる指針になります。また、ランニングコストも重要です。利用するヒーターの種類、断熱材の有無などにより大きな差がありますので、適切な商品を選びましょう。
1分間で理解する電気床暖房
チェック1 電気床暖房の分類
チェック2 仕上げ材の種類と電気床暖房との適合性
トレンド
電気床暖房は、制御技術が向上し、切り忘れタイマーや二重温度センサーシステムなどにより、安全性が大きく向上しています。さらに、ニーズが増えたことによりコストが大幅に下がったほか、製造工程のオートメーション化が進み、今まで以上にオーダーメイド対応が可能になっています。
リフォマガ2021年6月号掲載
0コメント