材料の特徴を掴み、ニーズに合った提案を ウッドデッキ

ウッドデッキ市場は人工木材が9割

ウッドデッキの材料には大きく分けて「天然木材」と「人工木材」があります。天然木材はさらに針葉樹の「ソフトウッド」(赤松・SPF・レッドシダー等)と広葉樹の「ハードウッド」(イペ・ウリン・セランガンバツ等)に分けられます。

ウッドデッキが日本住宅に導入され始めた1980年代ごろは、施工しやすい「ソフトウッド」が用いられました。しかし当時のソフトウッドは高温多湿の日本の気候に適した処理がされていなかったこともあり、塗装をしても数年で朽ちるという問題が起こりました。

その点「ハードウッド」は桟橋などでも採用されるほど雨や湿気に強く、また材料によっては20~30年メンテナンスフリーということで人気が急上昇。自由なプランで製作できることもあって、大型デッキに用いられるなど根強い人気があります。

一方「人工木材」はポリエチレンなどの樹脂と木材粉を混合した材料です。土台となる骨組みはアルミで構成されています。塗装などの施工後のメンテナンスが不要で、色あせや反りの心配が無いため、一般家庭でも手軽にウッドデッキを採用できるようになりました。日本では今やウッドデッキ市場の約9割のシェアを占めています。



商品選びのポイント

人工木材は表面温度の上昇と滑りやすさに配慮

人工木材のデメリットは熱を吸収しやすいことです。夏場は素足で歩けないほど表面が熱くなる問題もありましたが、天然木粉の比率を多くして表面温度の上昇を抑えた商品もあります。また、水が浸透しないため雨の水がデッキに残りやすく、滑ることもありますので、安全性への配慮がされているかどうかも重要なポイントです。



1分間で理解するウッドデッキ


チェック1 ウッドデッキの素材別の違い

ハードウッド ➡ 硬度が高く耐久性に優れる、ただし高価

ソフトウッド ➡ 耐久性は低いが、価格が安く加工性に優れる

人工木材 ➡ 反りや色あせ、虫害の心配が無く、メンテナンスフリー



チェック2 ウッドデッキ材の素材別比較表


トレンド

ウッドデッキ市場は230億円(2017年)。このうちの人工木材ウッドデッキは206億円で、前年度26.6%増と大きな伸びを見せています。最近では、リアルな木目を再現し、より天然木の質感に近づけた商品や、日光を遮ることでデッキの下に雑草を生えにくくしたもの、ペットを遊ばせることに着目したものなど、さまざまなアイデアが活かされています。



リフォマガ2021年5月号掲載


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