低ランニングコストが魅力 石油給湯器

お風呂の湯張りも自動で行う

灯油を燃料とする「石油給湯器」のメリットは、電気温水器やガス給湯器と比べ、ランニングコストが低いという点があげられます。特にプロパンガスを使う地域ではコスト削減のため浴室や洗面所の給湯用として導入するケースも多くみられます。但し、価格は原油価格の変動に左右されるため一定ではありません。また、石油はガスや電気の熱源に比べて給湯能力がパワフルなので、寒冷地に於いても根強い人気があります。

石油給湯器には、水が熱交換器を通過する間に加熱されて瞬間的にお湯になる「瞬間式」と、貯湯タンクに水をためてから加熱して沸かす「貯湯式」があります。瞬間式は、お湯を使い過ぎてもなくなることはありません。瞬間的に沸かすので、たとえばキッチンとお風呂など、複数の場所でお湯を使用すると、お湯の温度や量が安定しないことがあります。貯湯式はお湯の量が決まっているため、複数の場所で同時に使ってもお湯の温度や量は安定して供給できます。ただし、貯湯タンクがあるため、ある程度の設置スペースが必要になります。近年は、瞬間式が増えているようです。



商品選びのポイント

2階・3階への給湯は圧力が高いタイプを

商品選びの際には、圧力のタイプも考慮して選ぶということがポイントです。石油給湯器には、水道水の圧力をそのまま利用し熱源機の中で加熱する瞬間式の「水道直圧式」と「減圧式」の2種類あり、給湯圧力を高めた「高圧式」もあります。2階、3階にシャワールームがある場合などは、圧力の高い水道直圧式か高圧式が適しています。減圧式は、コストが安いというメリットがあるものの、高い階にシャワーなどがある場合は、圧力不足となります。



1分間で理解する石油給湯器


チェック! 石油給湯器の給湯出力

石油給湯器は、給湯出力が「kw(k㎈/h)」で表示されます。1時間に1000ℓの水を1℃上昇させるために必要な熱量は1.16kw(1000k㎈/h)です。1500k㎈/hがガス給湯器の1号に相当します。45.6kw(39200k㎈/h)タイプならガス給湯器の24号以上に相当します。



トレンド

かつて主流だった貯湯式の石油給湯器は、価格が最も低価格ですが、シャワ-などを使うには圧力が不足していました。その後、水道水の圧力をそのまま利用し、熱源機の中で直接加熱する水道直圧式が登場し、2階のシャワ-への給湯でも同じ温度のお湯を続けて使えるようになりました。貯湯式でも、パワフルな高圧力型貯湯式なら水圧を従来の2倍(水道直圧式とほぼ同じ)まで上げることが出来るので、パワフルな給湯になります。



リフォマガ2020年12月号掲載

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