鍋を選ばず、しっかり調理 ガスコンロ

温度センサーの働きで、火の自動調節が可能に

近年ガスコンロの機能が飛躍的に進化しています。単に火で煮たり焼いたりするだけでなく、自動で火力を調節し、自動調理まで可能にしています。例えば火力調整が難しいとされる炊飯を、ボタンひとつで炊き上げる「自動炊飯機能」や、麺をゆでる際に吹きこぼれないよう自動で火力調整する「麺ゆで機能」など。さらにはスマートフォンから送られたレシピを元に自動調理するという「専用アプリ対応機能」まで登場しています。

ガスコンロが自動調理の時代に突入した背景に、2008年の安全基準の見直しがあります。国は各メーカーに対し「温度センサー」と「炎感知センサー」を全てのバーナーに取り付けることを義務づけました。これを「Siセンサーコンロ」といいます。ガスを安全に使うための機能を標準化するための法改正でしたが、火を自動調節する「温度センサー」が標準装備されたことによって、調理機能に於いても自動化が一気に進むこととなりました。



商品選びのポイント

お手入れ性・機能性・デザイン性

清掃面で大きく改善されたのは鍋を乗せる「五徳」です。ふきこぼれが焼き付くとなかなか落とせないことから、近年は五徳自体を小さくして掃除が楽になるようにしています。天板はガラストップの普及に伴い、汁受けの凹みが無いフラットな形状が多くなりました。

機能性では国や業界で定めた安全基準の機能のほかに「焦げ付き防止」「揺れを感知して自動で消化」「鍋がないと消化」などがあり、メーカーや機種によって違いがあります。調理機能においては高機能になるほど高価格になるので、機能と価格の両面から検討する必要があります。デザイン性ではシンプルなものが人気です。



1分間で理解するガスコンロ

チェック1 ガスコンロの天板特徴比較


チェック2 Siセンサーコンロの機能

平成20年からは、国および、(社)日本ガス協会の自主基準により、以下の4つの機能が付いた「Sⅰセンサーコンロ」が標準となりました。

【調理油過熱防止装置】

センサーが鍋底の温度を感知し、約250℃になるとガスを自動的にストップ。(国の安全基準)


立ち消え安全装置

煮こぼれや風などで火が消えてしまった場合にガスを自動的にストップ。(国の安全基準)


消し忘れ消火機能

コンロやグリルをつけたままでも、一定時間経つと自動消火。(業界の安全基準)


早切れ防止機能

炒め物をする時など、火力を調節し、250℃をキープする。30分後に自動消火。(業界の安全基準)



トレンド

魚などを焼く「グリル」は、受け皿に水を入れない「無水タイプ」や上下から火を入れて短時間で焼き上げる「両面焼き」が一般的になりました。一方、「オートグリル」が普及すると、野外調理で使われる「ダッチオーブン」がグリルでも使われるようになり、煮込み料理など調理の幅がぐんと広がるようになりました。最新のグリルは焼き網を使わない機種もあります。また専用のプレートを使い、お任せ調理もできるようになりました。


リフォマガ2020年10月号掲載

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