低価格で安全性と耐久性に優れる
「グラスウール」はガラスを繊維状にした断熱材のことで、断熱材の中で50%以上のシェアがあります。
最大の特徴は他の素材を圧倒する価格の安さ。原料の80%以上にガラス瓶などのリサイクルガラスが利用されており、使用後のグラスウールも再利用可能な環境負荷が小さい素材です。安全性と耐久性にも優れており、IARC(国際がん研究機関)の検査でヒトに対して発がん性に分類されないとの評価を受けています。
施工の際に発生する粉塵も害は少ないとされています。耐久性も30年近く性能が劣化していないことが確認されており、ガラスという素材の特性上、不燃で燃えにくく、万が一の火災の際にも有毒なガスは発生しません。吸音性が高いのも特徴です。
他の断熱材に比べ、グラスウールは施工に注意が必要です。グラスウールは結露が発生し、「へたる」「湿気を吸う」などのイメージをもたれることがありますが、グラスウール自体に吸湿性はありません。
急速な普及が原因で、正しい施工方法が認識されないまま、結露問題が発生しているケースが多々あるのです。
グラスウール業界では、施工技術の講習会を定期的に開催しています。受講者にはグラスウール認定技術者としての資格を提供する「マイスター認定制度」を設けています。
商品選びのポイント
熱抵抗値「R値」をチェック!
グラスウールの中でも、断熱性能には幅があります。
厚みがあり、密度が高いほど断熱性能は高くなり、断熱性能は、熱抵抗値の「R値」という数値で表されます。数値が高いほど、断熱性が高いものになります。
1分間で理解するグラスウール
チェック!3つのポイント
●リサイクル素材
資源ごみとして改修された瓶などで作られる。資源の80%以上はリサイクルガラス。使用後のグラスウールも繰り返し再利用可能。
●安全性
IARCでは人に対して発がん性に分類されない評価を受けており、コーヒーよりも安全との結果も。万が一、吸引しても問題はない。
●耐久性
防湿と通気をしっかりと行えば長期間の利用にも耐えうる。カビなどの発生は施工がよくない証拠。
トレンド
グラスウール内部の結露を防ぐための正しい施工方法とは、どんなものなのでしょうか。
それは防湿層を入れること。断熱材に隙間があったり、防湿が不十分だと、室内の水蒸気が壁の中に侵入し内部結露が発生する恐れがあるのです。したがって、しっかり防湿層を入れ、水蒸気の侵入を防ぐ必要があります。
この防湿層を入れないまま施工してしまったため問題が起こってしまったのです。現在では、防湿層がセットになったタイプが主流となっています。
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