受注が決まる!喜ばれる!大規模リフォームの教科書Vol.13

Vol.13【着工直前】

施主と全工事内容を確認しクレームを防止しよう



クレームはなくせないが減らすことはできる

住宅の大規模リフォームにおいて、営業さんがどこまで担当するのかは、会社ごとに変わると思います。引き渡しまで担当することもあれば、着工までや契約までということもあるでしょう。

しかし、どこまでの担当であっても、工事が始まってからクレームが起こると、営業さんが無関係でいられることは少ないのではないでしょうか。そして、クレームが起こると、営業さんは多くの時間と労力が必要となります。

もっとも、クレームというのは起きたときに、いかにしっかりと対応するかどうかにかかっていますので、時間と労力は精一杯かけないといけないものです。だからこそクレームが起きると営業さんは大変なんですよね。

実は、このクレーム…完全に失くすことは出来ないかもしれませんが、大幅に減らすために効果的な方法があるのです。



どうしたらクレームを減らすことができるのだろうか?

どうしたらクレームを減らすことができるのか…。それは、契約後の詳細な打合せが終わり、施工図が完成し、あとは着工するだけという段階で、もう一度、『お施主様と営業担当(設計担当者およびプランナーさんなど施工図作成した人も一緒に)で、現場の外や中をグルグル回って、その場その場で施工内容の説明をする』のです。

例えば、「この玄関の天井は、既存下地を利用して、その上から新しい下地を張ってクロスを張っていきます。その際に廻り縁は新しく取り替えます」とか、「外壁はサイディングを張りますが、窓の上の庇の板金は塗装するようにいたします。その時にコーキングは打ち直しますね」など、出来るだけすべての場所で内容について、施工図を持って周って説明していくのです。

そうすれば、「あれ!こんなところに棚が付いている、これは残しておいた方が良いのだろうか?」、「あれ!外から見たら庇が付いている、内部のエアコンの配管が当たるんじゃないか?」など、色々、確認するべき事や見落としていたりする事が出てきます。また、その時であれば、お客様も平常心で一緒に現状を把握してくれることになりますし、施工図にも追記していくことが出来るので、後から「聞いていないわ!」ということにもなりません。



なぜ着工前の見回りと説明でクレームが減るのだろうか

なぜならクレームというのは、説明していなかったことに対して事後報告のようなカタチになり、後手後手に回るような状態から発生することがとても多いからです。

このやり方をすれば、現場を回りながら色々なお話しをすることになるので、もはやお客様は覚えてなくても、「なんか説明してくれていたな」と思ってくれるようになるため、クレームの感情になりにくいのです。

また、現場と施工図との違いをなくすことに繋がる為、現場からの長い確認電話や急遽現場に行くことも減り、時短にも有効です。

このやり方、本当に良いことづくめなんです。もちろん、グルグルと現場を回る為の時間が増えることになりますが、後の確認にかかる時間を大幅に減らすことが出来る為、クレームを減らすだけではなく、結果的にかなりの時短に繋がるはずです。実際、これで私はとても多くの時間とクレームが減らすことができました。

西尾流クレーム削減方法、ぜひ、お試しください。



~POINT~

1 クレームを減らすためには、着工直前にお施主さんと担当者(営業、設計担当者やプランナー)が一緒に現場の内外を回り、再度施工内容を確認しよう。

2 着工前に確認しておけば、現場と施工図との違いをなくすことに繋がる為、現場からの長い確認電話や急遽現場に行くことも減り、時短にも有効だ。



リフォームコンパス運営会社 アイコンパス(株)代表 西尾 肇

ゼネコンに勤務後、住友不動産(株)新築そっくりさんに約14年従事し、個人成績全国1位を数度獲得、また運営する営業所でも全国1位を獲得するなど継続してトップセールスの実績を持つ。独立後は大規模リフォーム専門の会社紹介サイト『リフォームコンパス』を運営。大規模リフォーム検討する、一般ユーザーに、会社だけでなく経験が多く役職ある人を担当者に指名して紹介する仕組みを作る。その他、セミナーや研修講師を年100回以上実施、コンサルも行う。


年間購読(毎月15日発行、購読料 ビューアー版8,800円・雑誌版11,000円)のお申込はコチラ

バックナンバーのご購入はコチラ

リフォマガのご案内はコチラ

0コメント

  • 1000 / 1000