同じリフォーム営業でも、新人・中堅・ベテランと、営業歴によって「クリアしたい課題」は違うもの。自分の強みを生かしながら、確実に課題を乗り越えることで営業力をアップさせたい。
今回は、中堅・ベテラン営業の2名に課題克服方法と、ステップアップのための取り組みを聞いた。
《入社14年目のベテラン営業》
さくら住宅(本社・神奈川県横浜市)本社 店長代理 営業部 課長代理 矢光健悟さん(49)
大手建材メーカーで、キッチンの開発部で10年以上設計の仕事に従事。その後、水まわり建材以外の部署に配置換えになったことから、一念発起してさくら住宅に転職。営業経験はゼロだったが、持ち前のへこたれない性格で、営業スキルを習得。夜間に学校に通いながら二級建築士の資格も取得するなど、日々勉強している努力家。
【入社1年目頃 これまでの課題は?どう解決した?】
話し下手を克服し、お客様の話をよく聞く営業に!
そもそも私は人と話すことが苦手。転職するまで建材メーカーの技術職だったので、先輩につい「マニュアルはありませんか?」と聞いてしまいました。先輩からは「お伺いするお宅は1軒として同じ家はない。目安はあっても、マニュアルはないから、経験を積むしかない」と言われてしまいました。
話すのが上手な先輩に同行させてもらいながら、トークスキルや知識を吸収することを心がけました。
とはいえ、話し下手な私は、先輩そのものにはなりきれません。
ならば、自分が話すよりも、お客様の話をよく聞く営業スタイルになろうと思いました。
また、自分が話すときは飾らず、素の自分でいることを意識し、話し下手を克服していきました。
【現在 課題は?克服するためにしていることは?】
施工内容をより理解し、他部署との連携を強化
弊社では分業制をとっていて、営業は契約がまとまると施工担当者にバトンタッチをします。お客様から「ここはどんな納まりになるの?」と言われた時に、もっと施工知識があればいい回答ができると思いますし、スムーズな引き継ぎもできると感じていました。
知識を増やすため、5年ほど前に二級建築士の資格を取りました。また、社内の人間であっても、施工担当者にはお客様と接するのと同じように、丁寧な引き継ぎを心がけています。施工担当者は工事のスペシャリスト。他部署の仕事をさらに理解することで、連携を強めていきたいです。
【未来 これから身につけたいことは?取り組んでいることは?】
リフォーム業界を盛り上げる新人を育てる
①新人の後ろ盾になる
リフォーム営業の仕事は覚えることも多く、正直、新入社員が入ってきても続かないこともあります。ぜひ、この業界で頑張っていってほしいので、私は新人には失敗させないよう、何かあった時には後ろ盾になれるようにしています。
新人が1人でお客様のところに行くときは、あらゆることを想定して何パターンもの提案を用意させたり、「現場調査では、ここを必ずチェック」とアドバイスしたりしています。
②知識を常にアップデート
知識あっての営業トークだと思っています。資格を取って終わりではなく、そこで得た知識を活かせるよう、二級建築士の勉強を改めて復習したいと思っています。
矢光さんの強みは「へこたれないこと」
うまくいかなくても、気持ちはいつも前向き
比較的厳しい家庭だったことも関係しているかと思いますが、小さい頃から「へこたれない」性格でした。もちろんそんな私でも、ショックを受けたり、凹んだりすることがあります。一生懸命考えたプランでも、契約が取れないこともありますよね(笑)。
でも、いつまでも引きずっているわけにはいきません。「だったら前に進むしかない!」と気持ちを切り替えるようにしています。
リフォマガ2023年12月号掲載
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