キャリア別 リフォーム営業力ステップアップ計画~オリバー(富山県富山市)飯野経子さん

同じリフォーム営業でも、新人・中堅・ベテランと、営業歴によって「クリアしたい課題」は違うもの。自分の強みを生かしながら、確実に課題を乗り越えることで営業力をアップさせたい。

今回は、中堅・ベテラン営業の2名に課題克服方法と、ステップアップのための取り組みを聞いた。



《入社15年目のプレイングマネージャー営業》
オリバー(富山県富山市)リフォーム事業部次長 金沢店店長 飯野経子さん(37)

会社初の女性店長として活躍

オリバーの新卒採用1期生として入社。9年間リフォーム営業として実績を積み、6年前に同社初の女性店長となった。富山北店と高岡店の店長を歴任後、現在は金沢店店長として営業業務も行いながら、店舗のマネジメントを行う。本社のある富山ほどには高くない金沢でのブランド力アップを目指して日々業務に勤しむ。


【過去(入社1年目頃) これまでの課題は?どう解決した?】
会話が苦手で上手くヒアリングができない

営業を志してリフォーム業界に飛び込んだものの、最初にぶつかったのが商談の壁でした。会話に苦手意識もあり、上手に施主の要望をヒアリングできませんでした。要望も含め、施主の家族の力関係や嗜好などの様々な情報を、上手に引き出す方法を模索していました。

初回の商談時に「間取りを描いてくれませんか」と施主に目の前で図面を描いてもらう手法を採用しました。施主に図面を描いてもらいながら、住まいについての説明をしてもらい、不満点や要望を自然に聞き出せるように。夫婦で協力して描いてもらうと、夫婦間の力関係や、どちらがリフォームに積極的なのかなどの情報も自然とわかります。

▲施主に実際に描いてもらった水まわりの間取り図。正確さや上手さは必要なく、家のことを考えてもらいながら会話を広げるための手法。この図を描いてもらった時には、スイッチの移動の悩みを聞き出せた。


【現在 課題は?克服するためにしていることは?】
人・店・数字を育てる

オリバー金沢店は1つの店舗に1つの課がある1課体制の店舗。1つの課には6〜7人がおり、2つの課がある店舗もあります。プレイヤー専任時には年間売上1億円、粗利3割を達成していました。現在はマネージャー兼プレイヤーとして自身の売上6000万円を達成しながら店舗目標の粗利約9000万円も達成しなければいけません。

金沢店は6名の営業と現場管理1名、内勤1名の8名体制。私が売上を上げれば他の人の数字をカバーすることも可能ですが、人を育てて、チームで目標達成することにこだわっています。

私も入社して1年目には先輩の力を借りながら12月に初めて目標数字を達成した経験があります。その際に、全ての先輩に同行して貪欲に先輩の営業法などを学びました。今は、自身の経験を店舗のスタッフに伝えることを重視しています。

金沢店がオープンして3年目、数字を達成しながら、スタッフの営業力も地域でのブランド力も、伸ばそうとしている最中です。


【未来 これから身につけたいことは?取り組んでいることは?】
男性と女性の強みを発揮できる職場に

女性活躍の更なる推進

より女性の働きやすい環境を実現したいですね。新卒入社1期生、初の女性店長就任などの道を期せず歩いてきました。今では、もう1名の女性店長がおり、女性活躍は広がりつつあります。

同性だからこそわかるリフォーム業界の難しさもあります。体力的にはどうしても男性より低い点など不利な点もある一方で、女性目線の提案がしやすい、コミュニケーション力が平均して高いという強みなどもあります。男性と女性がお互いの不得意な部分を得意な部分で補うあう形が理想です。

リフォームの業務の中で、異性からは見えにくい女性社員の悩みや問題を、環境を整えて解消したいですね。



飯野さんの強みは「心配り」

住設展示にはわかりやすい説明を添える

金沢店はロードサイドにあることもあり、飛び込みでの来店者も多い。住宅設備機器の展示も多く、説明パネルをわかりやすく掲示している。

これは飯野さんが原案を考えて、内勤スタッフが制作をしたもの。気軽に店舗に入り、設備を見てもらうだけでもリフォームの要点がわかるようにという心配りの産物。

▲バスの説明パネル。施主の悩みを解消できる機能がわかりやすくまとまっている。



リフォマガ2023年11月号掲載

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