同じリフォーム営業でも、新人・中堅・ベテランと、営業歴によって「クリアしたい課題」は違うもの。自分の強みを生かしながら、着実に課題を乗り越えることで営業力をアップさせたい。今回はキャリアの異なる3名に、過去・現在の課題克服方法と、ステップアップのための取り組みを聞いた。
《入社1年目の新人営業》
ピンチをチャンスに変え、日々成長!
サンプロ(本社・長野県塩尻市)上田支店 リフォームアドバイザー 酒井優太朗さん(25)
「人の人生に影響を与える仕事がしたい」と、生活に関わる住宅業のサンプロに新卒で入社。半年程、会社の育成方針により事務職で補助金申請業務に携わり、2022年10月から営業に。大規模リノベーションを中心に、これまでに約30件の受注を獲得。失敗を原動力にして、何事も前向きに取り組むチャレンジ精神の持ち主。
【過去 これまでの課題は?どう解決した?】
モノ売りではなくコト売りの営業に!
目の前の仕事で精一杯でお客様から頼まれたことを粛々とこなすばかり。商品だけの「モノ売り」ではなく、お客様の暮らしをよくする「コト売り」の営業をしたいのに、前者の状態でした。別のプランを提案したり、本当に必要な工事か思案するといったゆとりがありませんでした。
案件をたくさんまわしてもらって、商談件数は10ヶ月で約100件。わからないことは先輩に質問、を繰り返して経験値が上がり、お客様に合わせた提案をする余裕ができました。例えば「内窓なら断熱性を勧める」と一辺倒だった営業の仕方が、「防音や防犯面を伝えた方がいいお客様かも」と考えられるようになりました。
【現在 課題は?克服するためにしていることは?】
視野を広く、目先のことに振り回されない!
大規模リノベが多いので、見積書のページも相当数あります。説明する内容を間違えないように、という方に意識がいってしまい、お客様の状況まで気を配れていないのが現状です。必死に説明をして、最後に気付くとお客様の顔が曇っていた‥ということもありました。
今は、1ページ毎にお客様の表情を確認したり、同意を得ながら進めるように気を付けています。見積もりに限らず、目先のことに集中しすぎて全体を把握できていないのが課題のひとつ。急がず焦らず、状況を俯瞰してみるように意識しています。
【未来 これから身につけたいことは?取り組んでいることは?】
知識を付け、営業スタイルを増やしたい
①スケジュール管理能力の強化
特にお客様が関わるスケジュールの部分。仮住まいの計画やいつまでに何をすればいいかはフォローしていますが、現場でのイレギュラーに即対応する力が不足しています。「もしもの事態」を想定し、こうだったらこう、と柔軟に対応できるようにしたいです。
②YouTubeで情報収集
通勤時間を利用して、リフォームローンや補助金についての解説動画を見ています。わからない部分は銀行に電話して聞くことも。お客様がリフォーム後、お金で苦しむことがないよう、資金計画に詳しくなっておきたいです。
酒井さんの強みは「コミュニケーション力」
手書きの手紙で大規模リフォーム獲得
営業になって初めて、ショールームで接客した方のことです。夜になって、間違った情報を伝えてしまったことに気づき、お詫びと訂正をA4用紙に3枚分くらい手書きで書いて投函しました。「だめだろうな」と思っていた頃、「手紙に心を打たれた。酒井さんにフルリフォームをして欲しい」と電話が。この出来事がきっかけとな
り、以降は契約前・工事中にも2〜3週間に1回程度、お客様へ手書きのサンキューレターを出しています。
”先輩のことば”
酒井さんは吸収が早く、会うたびに成長を感じます。サンプロを牽引していってほしいです。
▲「手書きでうれしい」と言われることも。良好な関係づくりの一助になっている。
リフォマガ2023年10月号掲載
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