【THE SHOKUNIN】日々心新たに。「これまでやってきた中で最善の仕事をする」

【塗装職人】仲澤知己さん(42歳)

リフォームの営業担当者にとって、熟練の職人さんは大切なパートナー。今回登場するのは塗装職人の仲澤知己さん。特殊塗装をはじめあらゆる塗装技術を持つプロフェッショナルだ。



塗装の施工に精通するスゴ腕職人

内装・外装、マンションなどの大型案件など、塗装のあらゆる施工に精通している仲澤知己さん。

施工をする上で、仲澤さんがいつも心がけているのは「今までやってきた中で、最善策を実行する」こと。その時持っている技術を最大限発揮するよう日々新たな気持ちで現場に臨んでいる。

「塗装は、知識のない方にとっては、手を抜かれてもわかりにくい工事なんです。でも、手を抜けば後々になって塗装が浮いてきたり、剥がれたりしてくる。だからこそ、常に最善の状態になるよう、考えて作業をしています」。

▲仲澤さんが手がけた、京都のホテルの内壁塗装



コミュニケーションでスムーズな段取り

高い塗装技術を持っている仲澤さんだが、「設備屋さんや電気工事屋さんなど、他の業種の職人さんとのコミュニケーションも重要です」と話す。特に工期の短い工事では、業者間でどこの作業をするか調整しながら迅速に進める必要がある。仲澤さんが代表を務める「ナカザワ」の職人は4名。「うちの職人は皆コミュニケーション能力が高くて、誰とでも会話ができるのが強み。段取りをしっかり組み、いい仕事ができるようにしています」。

他にも、現場の「整理整頓」にも気を配っている。「汚い現場は印象が悪い。それに整理整頓することによって、段取りもうまく運びます」と話す。

▲一般住宅の外壁塗装の仕事も請け負っている



特殊塗装と出会い、仕事への価値観が変化

一都三県を中心に、全国各地での仕事を請け負っている仲澤さん。特殊塗装などを手がけるCOATのヤマグチオサムさんとの出会いで、「塗装の仕事に対する価値観が変わった」と話す。「それまでは同じ色一色で、きれいに塗れることばかり考えていました。でも、特殊塗装は職人が陰影を付けたり、エイジングを施したりもする。仕上がりがものすごくカッコいいんです。特殊塗装って、面白いなと思いました」

ヤマグチさんとは、COATが開発・販売した塗料を使うことになったのがきっかけで出会い、仲澤さんは施工手順についてヤマグチさんからレクチャーを受けた。

その直後、ヤマグチさんはマンションのエントランスホールの仕事で、素晴らしい塗装が施された天井と遭遇する。「天井の塗装は光が当たった時に凸凹が残っていたり、線が見えたりすることもあります。でも、その天井はまったくそれがありませんでした。すごくきれいな仕事だなと思ったら、仲澤さんの仕事だったのです」とヤマグチさん。

これが縁となり、ヤマグチさんは多くの仕事を仲澤さんに依頼することになった。「今後は、さらに特殊塗装の分野へと仕事を広げていきたいと思っています。特殊塗装は、施工していても面白いですし、完成した時のお客様の喜びも大きいので、やりがいを感じますね」と仲澤さんは話す。

▲仲澤さんも愛用しているCOATの刷毛。右端のものは新品。・ふさふさと柔らかな手触り



推薦の言葉

COAT合同会社 ヤマグチオサムさん

私達COATは、空間への色彩提案や施工、ペイント・ツールなどの販売をしている会社です。

仲澤さんは建築に関わる塗装で幅広く活躍されていて、弊社が請け負う案件の塗装工事をお願いしているメインプレイヤーでもあります。

弊社案件は内装工事が多いのですが、下地のパテ処理から仕上げまでかなりの完成度とスピード感で仕上げてくださいます。新規物件はもちろん、改修の場合でも現状の見極めと判断が的確なので、どんな物件でも安心してお任せしています。打ち合わせから現場の段取り、施工、引き渡しという流れの中で、常にきめ細かな視点を持ってことに当たっていただけるので、ミスの発生や時間・材料の無駄な消費も起こらずスムースに進んでいきます。

お客様からの評価がとても高いのは、ハイレベルな技術力はもちろんのこと、必ずこれからの職人に必要になってくるであろうコミュニケーション能力が高いことも要因であると思います。新しい材料や装飾的な仕上げを取り入れることにも積極的で、まさに新時代の職人だと、これからの活躍に期待しています。



仲澤さんからリフォーム営業担当者にメッセージ

「こうしてもらうと嬉しいなぁ」

一番困るのは、営業さんが契約を取るために、できないこともできるとお客様に伝えてしまうこと。実際、塗料が密着しにくい素材に塗装することになっていて、一時的にはきれいになったとしても、やがて剥がれてしまうであろう案件を依頼されたこともありました。

私はそうした時は、営業さんには「無理です」とはっきり伝えています。お金を出していただくお客様のことを思ったら、誠実な仕事ではないからです。営業さんには職人の声に対して耳を傾けてほしいと思っています。できたら、施工方法について、お互いにアドバイスをし合える関係になれたらいいですね。

▲こちらは広島のホテルのダイニングレストラン。この内壁塗装も仲澤さんの仕事



リフォマガ2023年5月号掲載

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