それぞれの違いを抑えて最適な提案を
様々な機能があるが、既存の機種によっては取り付けられない。既存のタイプや機種をチェックして最適な機種を提案したい。
換気・乾燥・暖房だけじゃない
便利機能の登場で快適性もアップ
冬場のヒートショック対策として、また花粉症の季節の洗濯物乾燥として、すっかり普及した浴室換気乾燥暖房機。ここ数年でさまざまなニーズに応える機能の充実化が進み、換気、暖房、乾燥、涼風と便利な機能は、標準的についているものが多くなった。ライフスタイルに合った商品選びために、話題の機能はチェックしておきたい。
設置方式は「天井埋め込み型」か「壁掛け型」があるが、「天井埋め込み型」が主流となっている。また、浴室換気乾燥暖房機の熱源は「ガス温水式」と「電気式」がある。「ガス温水式」はその名の通り、ガスを熱源として温水を作り、その温水を循環させることで温風を出している。浴室の乾燥機とは別に室外にガス熱源機が必要になるため、既存の給湯器が給湯専用機やふろ給湯器では設置できない。しかし、電気式と比べてハイパワーのものが多く、短時間で乾燥ができて、浴室内の温まりも早い。
一方「電気式」は、電気ヒーター式とエネルギー効率のよいヒートポンプ式がある。100Vと200Vのタイプがあり、200Vの方が暖房や乾燥性能が高い。100Vから200Vタイプへの変更時は、専用回路の配線が必要な場合もあるため、現調時には確認が必要だ。
浴室換気乾燥暖房機のポイント
- 便利で快適な機能が充実している
- 取付方式は「天井埋め込み」と「壁掛け」がある
- 熱源は「ガス温水式」と「電気式」がある
《ガス温水式》
- 電気式に比べ暖房・乾燥能力が高い
- 給湯器が給湯専用機やふろ給湯器では設置できない
《電気式》
- 室外に専用設備が不要なため、ガス式から電気式への交換も可能
- 100Vから200Vへの交換の際は、追加で改修工事が必要な場合がある
【豆知識】天井埋め込みの間口が合わない時はアダプタで解決
天井埋め込み式の「浴室換気乾燥暖房機」を交換する時は、同じメーカーの後継機種を選ばないと開口寸法が合わないなどの支障があると考えられがち。しかし、交換機種を選ばずマルチ対応できるものもある。浴室の天井開口の隙間をふさぐアダプタなどのオプションを使うと綺麗に収まる。開口寸法が合わない時は必ずチェックしよう。
▲浴室天井アダプタ(マックス)
浴室換気乾燥暖房機 機能いろいろ
「換気」「乾燥」「暖房」以外にも様々な便利機能が登場。施主のライフスタイルに合った機能を提案しよう。
「プラズマクラスター技術搭載」で空気を清潔に(マックス)
送風と一緒に、自然界と同じ空気を浄化するイオンを放出・循環させる。浴室も衣類も清潔に乾燥することができる。
プラズマクラスターロゴ(図形)およびプラズマクラスター、Plasmaclusterはシャープ株式会社の登録商標です
オートルーバーで予備暖房・乾燥能力アップ(パナソニック)
温風を床面に集中させて送風することで、床面に届きやすく足元がより暖かくなる。また、衣類乾燥も風向を変化させ、乾きムラなく時短で乾燥。
爽快感あふれる微細なミストサウナ(リンナイ)
100マイクロメートルほどの微細な水滴を噴射する「スプラッシュミスト」。低温で湿度が高いミストサウナで爽快感を得られる。
エコナビでかしこく省エネ運転(パナソニック)
温度・湿度センサーで浴室や衣類の乾きやすさを判定。省エネな乾燥運転をおこなう。
【知っておこう!】1室・2室・3室換気
換気には3つのタイプがあるので気を付けよう。見分け方は、トイレの換気を作動させて、浴室や洗面所の換気も作動するかでわかる。マンションは3室換気が多い。商品の発注ミスが無いようにしっかりとチェックしよう。
1室換気:風呂だけ換気
2室換気:風呂とトイレ、または風呂と洗面所など2つの部屋を換気
3室換気:風呂とトイレと洗面所の3室を同時に換気
リフォマガ2023年2月号掲載
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