勝手に比較!住宅の設備・建材まとめてみました!~スレート編

新築を中心に普及

新築を中心に普及している屋根材であるスレート。人気の理由やリフォームでの扱い方を抑えておこう。



メンテナンスは塗装、葺き替え
軽量で施工がラク

人造スレートが主流

スレートは、セメントに繊維を混ぜて成型した厚さ5~6mmの薄い屋根材だ。

いくつか種類があるが、一般的に使われているのは人造(化粧)スレートと呼ばれるものだ。商品名で「カラーベスト」「コロニアル」とも呼ばれる。


軽い、安い、施工しやすい

人造スレートの重量は粘土瓦の半分程度と軽量。地震による揺れが少なく、住宅の耐震性を高めることができる。

また、他の屋根材に比べ価格が安い。施工も簡単なので短期間で施工でき、施工費が抑えられる。


定期的なメンテナンスが必要

表面の塗膜が劣化すると色あせるため、約10年で塗装を行う。30年ほどで葺き替えが必要となる。

表面の塗装が劣化すると苔やカビが発生する場合がある。また積雪、強風、人が乗った重みなどで割れることがあり、雨漏れに繋がるので、5年ごとを目安に確認しよう。



スレート屋根のポイント

  • 人造が主流
  •  軽い、安い、  施工しやすい
  • 定期メンテナンスが必要



スレートが適した地域、適さない地域

《適している》暑い地域、沿岸地域

スレートはさびないので、沿岸地域でも使用できる。また、断熱性が高いため、暑い地域でも室内の快適な温度を保てる。


《適さない》寒い地域

凍害に弱く、割れやすいことから、北海道など、積雪が多い地域には適さない。



【知っておこう!】アスベスト建材の確認を

2006年以前に建てられた住宅のスレートにはアスベスト(石綿)が含まれている可能性がある。アスベストは空気中に飛散し、人体に入り込むと中ちゅうひしゅ皮腫・肺がんの原因となるため、使用が規制されている。葺き替えを検討している場合は、仕様書で品番をチェックしてメーカーのホームページで対象製品かどうか確認を。

また、廃止前後の屋根材は基材の剥離、欠けが多いといった不具合も見られる。塗装予定の場合は注意。

アスベストを含むスレート屋根を葺き替える場合は、撤去作業や廃材処理の費用がかさむため、カバー工法が用いられることが多い。解体費用には自治体の補助金が適用されることもあるので、事前に役所に確認しよう。



計画的なメンテナンスを提案しよう

屋根を葺き替える工事では、解体と新規に葺く工事を同時に行うため、新築時よりも費用が多くかかってしまう。初期費用を抑えたい場合は、スレートがおすすめ。塗装費用が定期的にかかるので「定期的な塗装の費用×予想される塗装の回数」も含めて計画を立てておこう。

雨漏りなどがなく、下地が傷んでいなければカバー工法(重ね葺き)が可能。カバー工法には金属屋根が多く使用されている。



【知っておこう!】縁切りしないと塗装後に雨漏り

塗装の際は、スレートの重なり部分の隙間を塗料でふさいでしまわないよう、カッターなどの工具で隙間を作る「縁切り(目地切り)」が必要。行わないと、屋根の中にたまった湿気や水分の逃げ道がなくなり、下地の傷みや雨漏りの原因に。手間がかかるため省いてしまう業者がいるので注意しよう。



スレート屋根のいろいろ

コロニアル遮熱グラッサ(ケイミュー)
遮熱機能で夏涼しく

グラッサコートに遮熱機能をプラス。太陽光の赤外線を反射し、室内への熱の伝達を抑えることで夏の室内を涼しく。


カラーベストレイシャスグラッサ(ケイミュー)
30年後も色あせない

30年経過後もほとんど色あせが発生しない高耐久なスレート。和洋問わず多様なスタイルに合う横一文字葺き。


グランネクストうろこ(ケイミュー)
カラーやデザインが豊富

天然石調、グラデーション、ウロコ型などデザインが豊富。コーディネートされた複数色のスレートがパッケージされたシャッフルカラー梱包なら、色を選別する作業を軽減でき、簡単に華やかな屋根を施工できる。


シャッフルカラー梱包

グラッサ600・シャッフル、コロニアルグラッサ・シャッフル(ケイミュー)



リフォマガ2022年7月号掲載

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