壁紙リフォームにプラスアルファの提案も
用途の幅が広がるピクチャーレール。多彩な例を紹介し、ニーズに合った提案ができるようにしたい。
壁に穴をあけず壁面活用
飾るだけでなく収納も
ピクチャーレールは、美術館などでよく使われている、絵画などを壁に飾るためのレールのこと。元々は壁に穴を開けることなく絵画を飾るためのもの。インテリアや収納にも活用できる。
レール本体にレールアタッチメント・ワイヤーなどの部品を組み合わせて構成される。天井付けと壁付けの2種類があり、取り付け方によって選ぶ部品が異なる。
部品ごとの耐荷重も重要で、できれば余裕を持たせたほうが安心だ。提案の最初に何をかけるか施主に確認するように気を付けよう。異なる耐荷重の部品を組み合わせた場合、一番小さい許容荷重が全体の耐荷重量となるので注意が必要だ。
壁紙の張り替え後は、きれいになった壁に穴を開けるのをためらう顧客も多い。プラスアルファの提案として、ピクチャーレールをお勧めすれば喜ばれるだろう。
ピクチャーレールの部品
用途に合わせた取付位置を
ピクチャーレールには壁付けタイプと天井付けタイプがある。家具とのバランスや照明のライティングと合わせて計画すると、より思い通りの空間にすることができる。また、施工方法によって仕上がりも変わるので知っておこう。埋め込み式の先付けピクチャーレールは見た目がすっきりし、下地も事前にしっかりとつくりこむことができる。後付けのものは既存の壁に取り付けることができ、施工が簡単だが、壁の強度に気をつけたい。
▲壁付け・後付タイプの例
▲天井付け・埋め込みタイプの例
写真提供:TOSO
場所・用途別 ピクチャーレールの活用方法
【玄関】
アタッチメントを設置すれば、コートや帽子などを家族の誰もが手軽にかけられる。
写真提供:荒川技研工業
【LDK】
レールに直接フックを付けたものにエプロンや買い物バックをかけられる。直接ドライフラワーやグリーンをつるしてインテリアに活用するのもおしゃれ。
写真提供:荒川技研工業
【ワークスペース】
メモなどを挟んでおけるペーパーホルダーを取り付け。デスク周りの仕事メモとして活用できる。
写真提供:TOSO
【耐震】
ワイヤーを使って家具を吊ることで、転倒防止に。壁に穴を開けないので模様替えで家具を動かしても気にならない。
写真提供:荒川技研工業
デザイン性もUP!
シンプルな製品が多かったピクチャーレールだが、近年ではデザイン性に富んだ商品も登場している。部屋の雰囲気に合わせて選ぼう。
▲木目調のデザインでインテリアになじむ
写真提供:TOSO
▲カラフルなフックがセットになっているのでポップな部屋にできる。
写真提供:内外
リフォマガ2022年4月号掲載
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