設置場所は市町村の火災予防条例を確認 火災警報器

「煙式」と「熱式」の2タイプ

「火災警報器」とは、火災による煙や熱を感知して音や音声で知らせる警報器で設置場所については、市町村の火災予防条例で定められていますので、地域情報の確認が必要です。全国共通の設置基準は寝室および寝室がある階(寝室が避難階となる階にある場合を除く)の階段に、原則として「煙式」を設置することとしています。

火災報知器は「煙式」と「熱式」の2種類があり、「煙式(光電式)」は、光の反射を利用することで、火災発生時の煙を感知します。火災が起こった際には最初に煙が発生し、その後出火するケースが多いことから、早期に火災の発生を感知することが可能です。「熱式(定温式)」は、一定の温度を感知して火災の発生を知らせます。台所など火災以外の煙で警報を発する恐れがある場合は「熱式」が採用されることもあります。

稼働方式には「電池式」「AC100V式」があります。電池式の場合は、突然の停電などに左右されず、大掛かりな工事も必要ありません。リチウム電池採用で寿命は約10年あり、電池が切れる前には音声で知らせてくれます。AC100V式は、電池切れの心配はありませんが、停電時の心配や、設置工事が必要となるデメリットがあります。



商品選びのポイント

高齢者にもわかりやすい機器を選択

高音が苦手な人にも配慮し、ブザー音の音圧を替えた商品や、光で知らせるライト搭載型の商品もあります。

作動方式には、感知した機器だけが警報を発する「単独型」と、家中の火災警報器と連動して、離れた部屋にいても早期対応できる「連動型」があります。



1分間で理解する火災警報器

チェック1 火災警報器のタイプと電源の種類


チェック2 商品選びは検定マークが目印

住宅用火災警報器には、国の定める技術上の規格があり、その規格に適合する製品には合格の表示がされています。平成26年4月1日以降から、この適合表示が付された製品が検定制度による適合品として販売、設置されています。


チェック3 火災警報器設置義務化の背景

なぜ「火災警報器」設置が義務化されたのでしょうか。それは、火災の死亡事故の原因の6割~7割が逃げ遅れであることが大きな理由の1つでした。逃げ遅れのうち、65歳以上の高齢者が全体の約6割を占めているのです。住宅火災は夕食準備時と就寝時間に多く発生し、特に就寝中であれば火災の発生に気付きにくいといわれています。


トレンド

「連動型」の火災警報器は、1ヶ所で感知すると同時に、他の部屋の警報器に信号を送り、一斉に音声で火災を知らせます。別の階や離れた部屋の火災にも素早く対応することができます。また、火災発生を感知すると音声と同時に、あかり(白色LED)が点灯する商品もあります。就寝中など暗闇の場合、パニックになる可能性がありますが、夜間の迅速な避難をサポートしてくれます。


リフォマガ2021年8月号掲載


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